すべての民の御母とは? わかりやすく解説

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すべての民の御母

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/19 04:22 UTC 版)

「すべての民の御母」

すべての民の御母(すべてのたみのおんはは) (オランダ語:de Vrowe Van alle Volkeren 英語:Lady of all Nations )とは、オランダアムステルダムに住むイーダ・ペアデマン(Ida Peerdeman)と言う名の女性に起こった聖母の出現で、聖母が名乗った「呼び名」である。[1]伝えられるところではペアデマンは合計207回の聖母の出現を受けた。聖母が出現した最初の56回は1945年3月25日で、終わったのは1959年5月31日である。ペアデマンは26年間にわたって151回の聖体拝領を受け、天啓を与えられたという。これは通常、ミサの最中に起こった。[1]

なお、のちに奇跡を起こした秋田の聖母マリア像は、このすべての民の御母を模したものであった。

幻視者と聖母の出現

ペアデマンは1905年8月13日にオランダのアルクマール(Alkmaar)市で生まれた。5人の子供の末っ子っで、香料の工場で働く普通の女性であった。始めの56回の御出現は1945年の3月に起こったと表明されている。[2]ペアデマンによると、彼女が聖母の御出現を受けたのは、ストーブのすぐそばで彼女の姉妹や親しい友人とフレーヘ(Frehe)神父と集まり、将来戦争が起こるかもしれないと皆で話している時であった。ペアデマンは部屋の片隅から光が出ているのに気づいた。すると、そこから女性が現れ、自身を「すべての民の御母」と名乗り、そして自分が話すことを全て繰り返すように指示した。フレイヤ神父はペールマンの姉妹に全ての言葉を書き写すように指示した。

始めの25のメッセージは1945年から1959年について、典型的な黙示録で使われるフレーズを使い、共産主義無神論、現代の問題についての警告であった。1950年の聖母被昇天の教義の直後、そのメッセージは変わった。聖母は今ある姿の自分のイメージ像を作ることを希望して来た。絵画は1951年にドイツの画家ハインリッヒ・レプケ(Heinrich Repke)がペアデマンの指示によって描いている。[3]

「すべての民の御母」は多くの近未来の出来事を予告し、その中には、イスラエルの建国、化学兵器の開発、東西冷戦、カトリック教会の現代化と第二バチカン公会議の必要性、教皇ピオ12世の帰天、人類の月面着陸、黒人と白人の和解、自然災害の増加、社会の退廃と棄教の深刻化、共産主義の衰退、湾岸戦争、キリスト教徒間の和解と一致、ユーロの形成などがある。 [4]

祈り

次の祈りが聖母によってペアデマンに与えられている。

主イエス・キリスト 御父の御子よ あなたの霊を今 全地の上に遣わしてください すべての民が堕落、災害、戦争から守られるよう すべての民の心に聖霊を住まわせてください 聖母マリア、すべての民の御母が わたしたちの執りなし手でありますように アーメン

[5]

カトリック教会の対応

1996年5月31日 オランダ・ハーレム司教の ヨゼフ・マリア・プント司教(Jozef Marianus Punt)が、「すべての民の御母」に関する司教通達において、「すべての民の御母」という称号を使用しての公的崇敬を認可した。[6]

その後、2002年5月31日、同じヨゼフ・マリア・プント司教による司教通達により、この私的啓示に対する教会認可が下された。[7]

2021年1月4日、 オランダの司教によると、教理省は「すべての民の御母」の称号に関する主張されている出現と啓示について、カトリック教徒は推進しないように勧告した[8]

  1. ^ a b Miravalle, Mark and Russell, Richard L., "The Fifth Marian Dogma: The Church’s Unused Weapon", Catholic Exchange, September 24, 2013
  2. ^ Miravalle, Mark and Russell, Richard L., "Our Lady of All Nations: The Fifth Dogma", Catholic Exchange, October 21, 2013
  3. ^ Margry, Jan Peter. "Paradoxes of Marian Apparitional Contestations", Moved by Mary: The Power of Pilgrimage in the Modern World, (Anna-Karina Hermkens, Willy Jansen, Catrien Notermans, eds.), Ashgate Publishing, Ltd., 2009, ISBN 9780754667896.
  4. ^ 『すべての民の御母のメッセージ』「すべての民の御母」普及の会 訳 エンデルレ書店 発行 B6判 252P
  5. ^ The Lady of All Nations: The Lady of All Nations Says this Prayer Aloud for the First Time
  6. ^ すべての民の御母日本公式サイト : 司教メッセージ(称号についての公的崇敬の許可)
  7. ^ すべての民の御母日本公式サイト : 「すべての民の御母」ご出現の概要
  8. ^ Vatican’s doctrinal office: Don’t promote alleged apparitions connected to ‘Lady of All Nations’CNA Jan 4, 2021 / 06:10 am MT

すべての民の御母

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:09 UTC 版)

聖母の出現」の記事における「すべての民の御母」の解説

1945年から1959年にかけ、オランダアムステルダム出現核戦争による人類滅亡を防ぐよう警告、罪の償い求めた2002年教区司教認可

※この「すべての民の御母」の解説は、「聖母の出現」の解説の一部です。
「すべての民の御母」を含む「聖母の出現」の記事については、「聖母の出現」の概要を参照ください。

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