相撲
『日本書紀』巻6垂仁天皇7年7月 當麻邑(たぎまむら)の當摩蹶速(たぎまのくゑはや)は力自慢で、「自分に及ぶ者はない」と豪語していた。垂仁天皇が出雲国から野見宿禰(のみのすくね)を呼んで、當摩蹶速と相撲を取らせる。2人は蹴り合い、野見宿禰が當摩蹶速のあばら骨と腰骨を踏み砕いて殺した。
★2.相撲の勝ちをゆずる。
『稲妻大蔵』(昔話) 諫早の稲妻大蔵という相撲取りは、天狗様の申し子ゆえ負け知らずで、とうとう日本一の大力士になった。ある年の晴れの勝負の前に、相手の力士がいろいろと頼むので、稲妻大蔵は憐れみの心を起こし、たった1度だけ勝ちを譲ってやった。すると、たちまち天狗が稲妻大蔵の身を離れて、それからは急に弱い力士になってしまった(肥前国北高来郡)。
★3.相撲取りになりそこね、ばくち打ちの渡世人に身をもちくずす。
『一本刀土俵入』(長谷川伸) 一文無しの取的(とりてき=最下級の力士)駒形茂兵衛は、取手の宿の酌婦お蔦から、路用の銭や櫛・簪を与えられ励まされて、「必ず横綱になり、土俵入りを見てもらう」と誓った。10年後。茂兵衛は相撲取りではなく、渡世人姿で宿場へやって来る。彼は10年前の礼を言おうと、お蔦を訪ねるが、お蔦は夫辰三郎がいかさま博打をしたために、窮地に陥っていた。茂兵衛はお蔦たちを逃がし、彼らを追う博徒どもを叩きふせて、「これが駒形の、しがねえ姿の土俵入りでござんす」と言う。
★4a.女の相撲。
『日本書紀』巻14〔第21代〕雄略天皇13年(A.D.469)9月 木工猪名部真根(こだくみ・いなべのまね)は、石を台とし、斧をふるって木材を削り、終日作業しても刃を傷つけることがなかった。真根は雄略天皇に向かって「けっして失敗しません」と豪語したので、天皇は、采女たちをふんどし姿の裸にして、真根の前で相撲をとらせる。真根は采女を見つつ作業をし、手もとが狂って刃を傷つけてしまった。天皇は真根を咎め、処刑しようとした→〔歌〕4c。
★4b.女子プロレス。
『カリフォルニア・ドールズ』(アルドリッチ) アイリスとモリーの女子プロレス・タッグチーム「カリフォルニア・ドールズ」が、メジャーを目ざし、地方都市を転戦する。マネージャーのハリーが、彼女たちを「美人レスラー」として売り込もうとするが、興行主は「客が見るのは胸と尻だけだ」と言った。日本人タッグ(ミミ萩原とジャンボ堀)との試合では、回転逆海老固めをかけられて苦戦した。アイリスとモリーは回転逆海老固めを修得し、黒人チャンピオンタッグ「トレドの虎」を激闘の末に破って、栄光の座についた。
★5.「老齢」との相撲。
『ギュルヴィたぶらかし(ギュルヴィの惑わし)』(スノリ)46~47 ウートガルザ=ロキ王の巨人国を訪れたトールは、老婆エリ(ロキ王の乳母)と角力(すもう)をとる。エリは意外に強く、トールは片膝をついてしまった。実はエリ=老齢で、老いには誰も勝てないのだった。
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