皇室の御用達制度とは? わかりやすく解説

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皇室の御用達制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 08:16 UTC 版)

御用達」の記事における「皇室の御用達制度」の解説

明治維新によって、天皇居所も、平安京京都)から東京へ移転した東京奠都)。「禁裏御用であった業者は必ずしも東京へ移転していない。例えば、虎屋のように明治天皇と共に東京移転した業者もあれば、川端道喜のように京都残留した業者もあった。 明治10年代までは、商工業奨励という主旨から、優秀な商工業者宮中への出入りは、特に許可もなく認められていた。 しかし、業者宣伝文句として「御用達」を濫用するようになったため、例え1890年明治23年)には警視庁個別に「宮内省用達称号掲出許可」を各警察署長宛てて通牒していた。 そして1891年(明治24年)に宮内省内規として「宮内省用達称標出願人取扱順序」が定められた。この内に基づき宮内省官房総務課事業者選定審査し皇室への納入許可することとなった。こうして「宮内省御用達制度誕生した出願資格厳しいもので、品質言うまでもなく宮内省への1年以上納入実績加え勤勉実直であることや、相応資本力が求められた。また、納期遅延や、不良品納入があった場合は、資格取り消された。 制度化されてもなお濫用止まず1899年明治32年)には警視総監から「御用濫用戒める論告が、新聞紙上にも掲載された。1930年昭和10年)に宮内省大幅な制度改革行い宮内省御用達称標許可内規となった納入実績5年以上が必要となった他、業者詳細な報告書求められた。最大変更点は、称票の使用期限5年)が設けられたことであった許可の際には「宮内省御用達」を広告濫用しないよう厳重に指導された。 なお、外国企業宮内省製品収める場合外務省通した申請行った上、「帝室御用」と呼称された。また、宮内省御用達業者には期限5年通行証与えられたのに対し、その指定受けていない業者期限1年通行証であり、後者業者は単に「御用」と呼ばれた第二次世界大戦による敗戦経て宮内省宮内庁となって以降制度存続した。しかし、民主化に伴う機会均等背景もあって、1949年昭和24年)に宮内省新規許可与えないうになると、その5年後となる1954年昭和29年をもって制度廃止された。その後は「よい品物であれば随時必要に応じて購入する」とされている。

※この「皇室の御用達制度」の解説は、「御用達」の解説の一部です。
「皇室の御用達制度」を含む「御用達」の記事については、「御用達」の概要を参照ください。

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