生命の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/29 17:07 UTC 版)
「居住するのに適した太陽系外惑星の一覧」および「地球類似性指標」も参照 ロス128bは、ロス128のハビタブルゾーンの内縁付近を公転しているため、表面温度は-60℃から28℃になっているとされており、液体の水や生命体が存在出来る可能性がある。Planetary Habitability Laboratoryが定めた地球類似性指標(ESI)の値は0.86で、これは2017年11月現在、TRAPPIST-1d、GJ 3323 b、ケプラー438bに次いで4番目に高い値である。また、ロス128bの発見が特に注目された理由として、主星ロス128の恒星活動が挙げられる。ロス128を含む赤色矮星は、恒星活動が非常に活発である事が多く、大規模なコロナ質量放出(CME)によって、強いX線や紫外線、プラズマなどの有害物質を放出している。こうした恒星の周りに、表面温度が生命に適切な惑星が存在していたとしても、大気を剥ぎ取られたり、生態系に大きな悪影響を及ぼす可能性がある。実際に、プロキシマ・ケンタウリやTRAPPIST-1といった赤色矮星も、ハビタブルゾーン内に惑星を持つが、恒星活動が活発なため、表面に存在しているかもしれない大気や生命体に大きな影響を及ぼしている可能性が高い。しかし、ロス128bの場合、ロス128が赤色矮星にしては、はるかに恒星活動が穏やかであるため、ロス128bが受けるエネルギー量は地球の1.38倍に留まっているとされており、今後の地球外生命体探索に大きな期待が寄せられている。しかし、過去には活動が活発であった期間もあり、その際にロス128bが大きな影響を受けていた可能性も示されている。
※この「生命の可能性」の解説は、「ロス128b」の解説の一部です。
「生命の可能性」を含む「ロス128b」の記事については、「ロス128b」の概要を参照ください。
生命の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 06:28 UTC 版)
「エンケラドゥス (衛星)」の記事における「生命の可能性」の解説
エンケラドゥスには、生命に必要とされる有機物と熱源、そして液体の水の3つの要素が全て揃っていることから、地球外生命の有力な候補地として考えられている。 土星探査機カッシーニによる2008年3月の南極域のホットスポットの観測では、その温度が摂氏マイナス93度であることと有機物が存在することが確認された。次いで2009年6月の観測では、エンケラドゥスの水蒸気から塩化ナトリウムや炭酸塩を検出している。 その後も観測は続けられ、2014年4月にはエンケラドゥスの液体の水の大規模な地下海の証拠が発見されたことも報告された。地下の海の証拠はエンケラドゥスが「太陽系で微生物が生息する可能性の最も高い場所」の一つであることを示唆している。 2015年3月、東京大学や海洋研究開発機構などの国際研究チームは、カッシーニ探査機が検出した微粒子の中に、岩石と熱水が反応してできる鉱物の微粒子「ナノシリカ」が含まれていることが確認されたと発表した。模擬実験を行ったところ、ナノシリカができるためには摂氏90度以上の熱水環境が必要と判明し、現在も活動が続いている可能性が高いことが分かった。地球の深海底の熱水活動は生命誕生の場の1つと言われ、研究チームは「地球外生命の発見に向けた前進」と捉えている。
※この「生命の可能性」の解説は、「エンケラドゥス (衛星)」の解説の一部です。
「生命の可能性」を含む「エンケラドゥス (衛星)」の記事については、「エンケラドゥス (衛星)」の概要を参照ください。
- 生命の可能性のページへのリンク