游明朝体
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游明朝体(ゆうみんちょうたい)は、2002年に発売された字游工房初の独自書体である。ヒラギノ明朝体に比して「時代小説が組めるような明朝体」をテーマとして鈴木勉がデザインを始め、鳥海修ら字游工房社員が完成させた。発売当初は1年間限定のライセンスで10万円であったが、のちに無期限ライセンスで3万円に変更された。 フォーマットは PostScript 形式の OpenType で、収録字数はPr6N版 (Adobe-Japan1-7) で2万3060字である。ウェイトは、L ライト/R レギュラー/M ミディアム/D デミボールド (Pr6N)、B ボールド/E エクストラボールド (StdN)。 Windows 8.1 以降の Windows および OS X Mavericks 以降の macOS に標準搭載されているが、リテール版と仕様が異なる点がある。macOS Sierra では Font Book からの追加ダウンロードでの導入となる。 Windows - 游明朝/Yu Mincho:Light / Regular / Demiboldアウトラインが TrueType 形式となり、ダイアクリティカルマーク付きのラテン文字の高さを低くする調整や、改行幅を縮める調整を行っているほか、U+005C の字形が通常は「\」であるところを「¥」へ変更されている。Windows 10 版は、リテール版の収録文字のほかに、Microsoft の互換文字が加えられている。 Windows 7・Windows 8 でも、Microsoft Office 2010/2013 がインストールされていれば、Microsoft の公式サイトより追加インストールが可能で、Windows 10 同様のウェイトが揃う。 Mac - 游明朝体/YuMincho:ミディアム / デミボールド / エクストラボールドエクストラボールドは macOS Sierra からの収録。OS X Yosemite まではフォント名を除けばフォント製品版 (Pr6N) と内容は同一(エクストラボールドはStdN準拠で収録文字数は約10,000字)。OS X El Capitan からは改行幅がヒラギノに合わせられているほか、後述の游明朝体+36ポかなをまとめた OpenType Collection になっている。 游明朝体と組み合わせて使用する仮名フォントとして、游明朝体36ポかなや游明朝体五号かなも販売されている。ウェイトは游明朝体に準ずる(エクストラボールドは游明朝体36ポかなのみ)。OS X El Capitan 以降では、游明朝体+36ポかなが追加されている。 Mac - 游明朝体+36ポかな/YuMincho +36p Kana:ミディアム / デミボールド / エクストラボールドエクストラボールドは macOS Sierra からの収録。フォント製品版は仮名フォントであるが、OS X 搭載版はあらかじめ游明朝体の各ウェイトの漢字部分が収録されており、名前どおり単体で游明朝体の漢字と36ポかなの仮名を一体のフォントとして使用できる。収録文字数は游明朝体の各ウェイトと同一。 2017年にAdobe Typekit(現在のAdobe Fonts)を通じて、游明朝体R・游明朝体五号R・游明朝体36ポかなRが利用できるようになった。
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