消失の経緯とは? わかりやすく解説

消失の経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 00:36 UTC 版)

ヤハウェ」の記事における「消失の経緯」の解説

前述通りユダヤ人は、詠唱の際もアドナイ読み替えるなどして、ヤハウェの名の発音避けてきた。現在もユダヤ人一般生活において、ヤハウェヤハウェ呼ばずアドナイあるいはハッシェム(הַשֵּׁם [haš Šēm])などと呼ぶ。これらは、ヤハウェとは別の語である。 理由ひとつとして出エジプト記申命記などにみられるモーセの十戒のうち次に挙げるものについて、直接神の名を口にすることは畏れ多い禁忌である、との解釈後代成立したためではないか考えられている(同一箇所である。また、ヱホバとはヤハウェのことである)。 .mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}汝の神ヱホバの名を妄に口にあぐべからずヱホバはおのれの名を妄にあぐる者を罰せではおかざるべし — 出エジプト記20章7節. - ウィキソース. 、明治元訳聖書 あなたは、あなたの神、主の名を、みだりに唱えてならない。主は、み名をみだりに唱えるものを、罰しないでは置かないであろう。 — 出エジプト記20章7節. - ウィキソース. 、口語訳聖書 これは本来その名をみだりに唱え、口にあげること(ヤハウェの名を連呼して呪文とすること、もしくはヤハウェの名を口にあげて誓っておきながら実際に嘘をつくこと)について、「そのようなことをすべきではない」と教えるものであって、名の発音禁ずる趣旨ではないという説がある。 古くはこの名は自由に口にされていたようである。南ユダ王国崩壊からバビロン捕囚までの時代書かれた『ラキシュ書簡』にも יהוה は頻繁に現れており、この名がこの時代至ってもなお口にされていたことがわかる。また、それ以後にもこれを記した史料散見される。 だが、第二神殿時代に、公の場ヤハウェの名前を話すことはタブー見なされるようになり、代わりにユダヤ人はその名前をアドナイ(אֲדֹנָי、「私の主」)という言葉置き換え始めましたローマ時代エルサレム包囲戦とその神殿の破壊続いて西暦70年に、神の名前の元の発音は完全に忘れられました。タブー視されたため、当時成立した福音書によれば神の子イエスもこれをはばかって天の父」などと表現したという説があった。 これまで紀元前3世紀初めごろから翻訳始まった七十人訳聖書』(旧約聖書ギリシャ語訳)では、原語ヘブライ語での「יהוה(ヤハウェ)」が置き換えられ、ほとんどの箇所で「主」を意味する「Κύριος(キュリオス)」と訳されているとされてきた。なぜなら、西暦4世紀ころのものと思われる七十人訳聖書の古い写本には、神の名出てくる部分で「主」という言葉への置き換えなされているからである。 (この議論に関する詳細は、以下の新約聖書テトラグラマトンYHWH)を参照

※この「消失の経緯」の解説は、「ヤハウェ」の解説の一部です。
「消失の経緯」を含む「ヤハウェ」の記事については、「ヤハウェ」の概要を参照ください。

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