海陵王の後宮とは? わかりやすく解説

海陵王の後宮

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 00:53 UTC 版)

海陵王」の記事における「海陵王の後宮」の解説

海陵王は「天下一美女娶る」と豪語したとおり、数多く女性後宮集めた。『金史』巻63 列伝第1「后妃上」によれば皇帝即位する前は3人程度だった妻妾が、後年には数えきれないほどの数に登った。また、海陵王はしばし臣下の妻を奪い近親相姦をおそれず、幼女強姦した姉妹母娘揃って後宮入れることもあり、己の意に従わない女性は殺すことをためらわなかった。宮中の床に布をしきつめて、あらゆるところで宮女乱交した。 臣下宗族の妻であって海陵王の後宮に入れられたのは、名前が記載されている者のみでも、貴妃唐括定哥麗妃唐括石哥昭妃蒲察阿里虎昭妃阿懶・昭媛耶律氏耶律択特懶・密国夫人完顔氏・昭媛耶律察八・寿寧県完顔什古・静楽県完顔剌・完顔習撚・完顔師姑児・混同郡君完顔莎里古真・完顔余都・奈剌忽・唐括胡只と十数名もいる。宮女のうちで外に夫がある者は別れさせようとした。また、皇族完顔烏禄後の世宗)の妻であった荅氏を奪おうとして、彼女を自殺追いやっている。 またしばしば処女犯し元妃大氏に手助けをさせた。『金史』巻5 本紀第5「海陵によれば、姉の娘である蒲察叉察幼い頃宮中で鞠に興じているのを見て、彼女を後宮入れようとしたが、皇太后反対されている。蒲察叉察嫁ぎ先に再び出かけて関係を強要し、ついにこれを後宮にいれた。また、継女の完顔重節蓬萊県主)が美女であったので、彼女をも自らの側室とした。 姉妹2人とも犯すことはしばしばあった。唐括定哥唐括石哥耶律択特懶と柔妃耶律弥勒元妃大氏と大速盌、完顔莎里古真と完顔余都などである。すでに嫁していた大速盌は、姉に会うため宮中訪れた際に海陵王襲われており、彼女は二度と姉に会おうとしなかった。柔妃耶律弥勒は、海陵王命じられて姉である耶律択特懶を欺いて呼び出した拱の妻であった耶律択特懶は海陵王強姦された。一方拱も処女であった耶律弥勒里帰りした際に彼女と関係を持ったことがあり、のちに耶律弥勒非処女となったことを知った海陵王拱を殺害した耶律弥勒の母の張氏も莘国夫人伯母蘭陵郡蕭氏も鞏国夫人として海陵王の後宮に入れられている。完顔莎里古真は夫のもとからさらわれて、海陵王から深く寵愛されていたが、海陵王完顔莎里古真の妹である完顔余都も犯した完顔余都もすでに夫のある身であり、完顔莎里古真は「どうして私だけでなく妹まで手にかけるのですか」と海陵王責めた海陵王は「余都は容姿はそなたに及ばないが、肌の色がとても白かったので可愛がってやったのだ」と答えた昭妃蒲察阿里虎蓬萊県完顔重節母娘であり、完顔重節海陵王側室とされる2人の関係は悪化したまた、修儀高氏は糺里(完顔秉徳の弟)の妻だったが、母である完顔氏とともに海陵王の後宮に入れられた。高氏の家のすべての女性海陵王奉仕する有様だったという。 宮女とされた辟懶は外に夫があったが、海陵王は県君に封じてこれを犯そうとした。だが、辟懶がすでに妊娠していたのを厭い麝香飲ませ、自ら腹を揉むことで流産させようとした。辟懶は胎児の命を守ろうとし、「乳房もちろんのこと身体中すべてを使ってご奉仕ますから、だから許してください」と哀願したが、海陵王聞き入れず、ついに彼女を流産させて事に及んだ。 以上、『金史の上述の巻によるが、海陵王帝位廃されたため、悪行誇張して書かれている可能性には留意しなければならないこうした海陵王すさんだ後宮生活は後世文学題材となり、明末口語小説集醒世恒言』の一編取り上げられている。

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