海外戦略の転換とSonicStage V
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/29 13:56 UTC 版)
「SonicStage」の記事における「海外戦略の転換とSonicStage V」の解説
ソニーは2007年8月30日に行なったプレスカンファレンスで「WALKMAN goes OPEN」戦略を打ち出し、日本国外向けのウォークマンについては転送にSonicStageを使用せず、Windows Media PlayerもしくはWindows ExplorerでのD&D転送を用いる方針を打ち出した。それとともに従来は全世界共通で型番の頭が「NW-」だったのが以降発売の海外向け機種の型番の頭は「NWZ-」となった。これはMDが普及しなかった海外ではATRAC形式の普及率が国内よりも低いためで、これにより海外でのATRAC形式の音楽配信サービスの展開も終了した。 そのため、2007年秋以降は、SonicStageは事実上国内市場向け専用のソフトウェアとなり、当時のオーディオ事業本部長が今後も国内向けに開発継続することを明言していた。この時点ではまだ国内向けモデルはD&D転送に対応していなかった(2009年発売モデルからは国内向けモデルもD&D転送に対応)ため、以降は後述のように海外向けとは切り離されて発展していった。 一方、同時期の日本市場ではKDDI/沖縄セルラー電話のauのサービスLISMOとの連携である「au×Sony "MUSIC PROJECT"」が発表され、新たに発表された携帯電話用のデータ管理ソフトLISMO PortのコンポーネントとしてSonicStage for LISMOが2008年2月1日から提供された(2012年現在はx-アプリベースとなっている)。これは当時のSonicStage CPとは全く異なるUIや仕様であり、同年にリリースされるSonicStage Vへと繋がった。これらは、全世界で提供されていたSonicStage CPまでのバージョンとは異なり、国内専用のソフトウェアとして進化したものである。 2008年10月より提供されたSonicStage V(ソニックステージ・ファイブ、Ver.5.x系) では上記のSonicStage for LISMOのUIをベースとしており、UIの変更や対応機器の絞り込み、一部機能の削減などこれまでで最も大幅な変更が実施された。また、対応機器の絞り込みにより初めて旧バージョン(Ver.1.x~4.x)とは別のソフトウェアとしてインストールされる仕様となった。同様にこれまでのバージョンアップとは異なりライブラリのデータも引き継がれずソフト内の一機能として旧バージョンのデータを読み込む機能が搭載された。そのため、SonicStage Vで非対応の機器向けに、前バージョンであるSonicStage CP(Ver.4.4)の提供も継続され、晩年は2本立てでの展開となっていた。 なお、SonicStage CPまでのプロセス名は先代のOpenMG Jukeboxの名残で「Omgjbox.exe」であったが、このSonicStage Vで初めて「SonicStage.exe」に改められた。
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