海外のスコットランド人家系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 09:42 UTC 版)
「スコットランド人」の記事における「海外のスコットランド人家系」の解説
今日、スコットランドはわずか500万人ほどの人口を持っているにすぎない。その大半が自らをスコットランド人だと考えている。さらに、スコットランドの総人口よりも、海外で暮らすスコットランド人家系がより多い。2000年米国国勢調査(en)において、480万人のアメリカ人がスコットランド人家系であると回答した。これは米国総人口の1.7%にあたる。母国で暮らすネイティブのスコットランド人であるように、多くのスコットランド系アメリカ人がいるのである。1717年から1775年までの間、約25万人のアルスター・スコットランド人がアメリカ植民地に移住した。現在アメリカに住んでいるアルスター・スコットランド人移住者の子孫は2700万人以上だと概算されている。 カナダにおいては、2001年のカナダ人口調査によると、スコットランド系カナダ人 (Scottish Canadian) コミュニティーは4,719,850人を数えた。スコットランド系カナダ人はカナダにおいて3番目の大きな民族集団である。スコットランド文化は特にノバスコシア州で栄えてきた。ケープ・ブレトンにおいてはローランドとハイランドの両スコットランド人が大勢定住し、住民の少数がいまだにカナディアン・ゲール語を話している。 スコットランド人の多くが、連合王国の他地域、そしてアイルランド共和国、特にアルスター・スコットランド人社会のあるアルスターで暮らしている。イングランドとウェールズにおけるスコットランド系の人々の数は、古くからの複雑な移住パターンがグレートブリテン内で行われたため定義するのが不可能である。現世代1つについては、スコットランド生まれのおよそ80万人がイングランド、ウェールズ、北アイルランドのいずれかに現在住んでいる。 他のヨーロッパ諸国でもスコットランド系人の割合がある。数世紀にわたってスコットランド人は、商人や兵士としてヨーロッパ本土へ移り住んだ。多くはフランス、ポーランド、イタリア、ドイツ、スカンジナビア、そしてオランダへ移住した。近年一部の学者は、25万人以上のロシア人にスコットランド人の血が流れていると示唆している。 これによりロシアではスコットランド系の先祖に因んだ名前が約400種類以上あるとされている。 スコットランド人の多くがオーストラリアとニュージーランドにも住んでいる。ニュージーランドにやってきた最初のヨーロッパ人入植者のおよそ20%が、スコットランド出身者だった。スコットランドの影響は今もニュージーランド国内に見られる。ニュージーランド南島の都市ダニーデンは特にスコットランドの遺産を継承していることで知られ、その名称も、市の創設者であるスコットランド人がエディンバラへのオマージュとして名づけたものである。オーストラリアにおいては、スコットランド系人はかなり均等に国内に散らばっている。 ラテンアメリカにおいては、スコットランド系人がブラジル、アルゼンチン、チリに顕著に見られる。
※この「海外のスコットランド人家系」の解説は、「スコットランド人」の解説の一部です。
「海外のスコットランド人家系」を含む「スコットランド人」の記事については、「スコットランド人」の概要を参照ください。
- 海外のスコットランド人家系のページへのリンク