歴史、文芸とは? わかりやすく解説

歴史、文芸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 07:04 UTC 版)

アルフォンソ10世 (カスティーリャ王)」の記事における「歴史、文芸」の解説

アルフォンソ10世在位中のカスティーリャ王国ではイベリア史と世界史編纂事業が行われ、『スペイン史』(Estoria de España)と『世界史』(General Estoria)、の2冊の年代記完成した史書編纂に際してアルフォンソ10世自らが編者選定し校閲あたった。 『スペイン史』の編纂にあたって国王年代記古典史料以外にイスラム史料叙情詩用いられた。叙情詩散文化された状態で『スペイン史』に収録されており、その中には元の詩が散逸したものも含まれている。いずれの年代記記述史実虚構混在しているが、こうした傾向には中世ヨーロッパ人の歴史観現れているとも見なせる。『スペイン史』では1252年までのイベリア史が扱われているが後の時代何度も増補改訂されアラゴンポルトガルでも参照された。1906年、メネンデス・ピダルは『スペイン史』を『第一総合年代記』と題して出版した当初世界史』は天地創造からアルフォンソ10世治世までを記述することが予定されていたが、天地創造から聖母マリアの家譜を記述するところで終わっている。『世界史』にはギリシャ神話英雄多く登場する点が特徴として挙げられるアルフォンソ10世詩作好んだほか、作曲も手がけている。1257年から1279年にかけての時期詩人楽士ムーア人踊り手協力受けて400超のカンティーガ(叙情的な歌謡)から構成される聖母マリアのカンティーガ集(Cantigas de Santa María、「聖母マリア頌歌集」、「カンティーガス・デ・サンタ・マリーア」とも)』を完成させた。『聖母マリアのカンティーガ集』はガリシア語書かれており、西ゴート王国時代典礼歌と民衆の歌謡曲東方起源賛歌中世舞踊影響を受け、トルバドゥールトルヴェール技法取り入れている。『聖母マリアのカンティーガ集』の挿絵にはアルフォンソ10世とともに当時使用されていた楽器衣服描かれており、貴重な史料となっている。また、挿絵にはキリスト教徒とイスラム教徒ムーア人)の奏者描かれており、アルフォンソ10世のカンティーガの多文化性を確認できる1943年にはイヒニオ・アングレス(スペイン語版)によって、アルフォンソ10世のカンティーガが復刻された。

※この「歴史、文芸」の解説は、「アルフォンソ10世 (カスティーリャ王)」の解説の一部です。
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