欧州と日本の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 01:21 UTC 版)
「ディーゼル自動車」の記事における「欧州と日本の違い」の解説
米国と日本は窒素化合物を有害視するのに対し、欧州では二酸化炭素の排出量を重要視する。同排気量で比較した場合、ディーゼル車の方が燃焼効率が良いため少ない燃料で走れること、また二酸化炭素の排出量が少ない事、という利点があり、燃料価格はガソリンと軽油とでは同一もしくは軽油の方が高い(例・スイスでは軽油の方が高い)、という状況ではありながらも手放す際により高い価格で売れること、平均的に年間2万キロは走るため燃費で元がとりやすいこと、低速からのトルクが太く日常使用で乗りやすいこと、といった使用環境上の理由からディーゼル車の購入層は増えている。ただし「欧州で問題になっている排気ガス問題」とは一部の日本のマスコミで誤って報道されたが(2006年度毎日新聞報道)、ディーゼル車によるものではなく、旧態ガソリン車によるところが多い。現在でも欧州では触媒のついていない車を経済的な理由から使用している家庭が多く、よって旧式ガソリン・ディーゼルエンジン車が多数走行しているのが原因である[要出典]。故に例えばイタリアのローマ、ミラノなどでは冬期間にユーロ0などの旧式のエンジンの車の使用を州条例で禁止している。主流で使われているヨーロッパのディーゼルエンジンはコモンレール式であり、DPFも普及していることから、排出ガスの観点からみるとガソリン車と遜色がないはずであった。環境規制(排出ガス規制)は、前述の「ユーロ5」が全新型車に適用されるのが2011年から、さらに次世代の規制である「ユーロ6」が2015年からとなっている。メーカー各社で、ユーロ5、ユーロ6に対応したディーゼル乗用車の開発をおよび発表を進めているが、フォルクスワーゲンの不正発覚により、実際には米国の規制値の40倍を超える汚染物質を垂れ流す不正なディーゼルエンジン車が流通していることが明らかとなった。
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