本田由紀とは? わかりやすく解説

本田由紀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/09 10:45 UTC 版)

本田 由紀
(ほんだ ゆき)
人物情報
全名 本田 由紀(ほんだ ゆき)
生誕 沖津 由紀
(1964-12-24) 1964年12月24日(60歳)
日本徳島県徳島市
居住 日本
国籍 日本
配偶者 あり
子供 2人(長男・長女)
学問
時代 平成時代前期 -
活動地域 日本
研究分野 教育社会学
学位 博士(教育学)
修士(教育学)
主な受賞歴 第6回大佛次郎論壇賞奨励賞(2005年
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本田 由紀(ほんだ ゆき、1964年昭和39年)12月24日 - )は、日本教育学者博士(教育学)東京大学大学院教育学研究科教授放送大学客員教授。専門は教育社会学、1991年東大大学院博士課程単位取得退学日本労働研究機構(当時。現・労働政策研究・研修機構)研究員、東大社会科学研究所の助教授(当時)などを経て、2008年より現職[1]

来歴

香川県育ち。香川県立高松高等学校入学直後に県統一模試で1位を取った。このことから。成績がわずかに下がっただけでも教員など周囲から「優秀」との期待を強く向けられ、評判を維持しようと自らを追い込むようになる。定期試験ではミスを恐れて範囲を丸暗記するようになり、大学受験期には膨大な暗記作業に疲弊し、精神的にも不調をきたすようになった。次第に正解を出すことばかりに執着し、日常会話においてすら「ここで笑うのが正解か」と考えてしまうなど、自然体で振る舞えなくなっていった。こうした苦しみの原因を「日本の教育制度」「それらが根付く日本社会そのもの」であったと当時から思うようになり主、「なぜ自分をあそこまで追い込んだのか」という恨みに近い感情を抱くようになった。教育社会学を専攻するようになったことについて、自己の過去から日本社会の構造を「自分を追い詰めた」モノから変えたいと思ったからと明かしている[1]

高校卒業後

1983年、香川県立高松高等学校を卒業し、東京大学文科三類に入学。1987年東京大学教育学部教育学科教育社会学コース卒業。1989年、大学院教育学研究科修士課程修了。1994年に大学院教育学研究科博士課程単位取得退学し、同年10月から独立行政法人日本労働研究機構の研究員となった。

2001年同大社会科学研究所助教授2003年から2006年まで、同大大学院情報学環助教授併任。2004年、学位論文「教育システムと職業システムとの関係における日本的特徴に関する研究: トランジションとレリバンスの比較歴史社会学」により博士(教育学)を取得。2007年、同大学院教育学研究科准教授、2008年から、同教授となった[1]。その後、東京大学教育学部附属中等教育学校校長も兼任した。

政治活動

日本共産党を支持している。同党の公式Youtubeに出演し、同党へ投票を呼びかけている[2]

著書

単著

  • 『若者と仕事――「学校経由の就職」を超えて』(東京大学出版会、2005年)
  • 『多元化する「能力」と日本社会――ハイパー・メリトクラシー化のなかで』(NTT出版、2005年) - 第6回大佛次郎論壇賞奨励賞
  • 『「家庭教育」の隘路――子育てに強迫される母親たち』(勁草書房、2008年)
  • 『軋む社会――教育・仕事・若者の現在』(双風舎、2008年/河出文庫、2011年)
  • 『教育の職業的意義――若者、学校、社会をつなぐ 』(ちくま新書、2009年)
  • 『学校の「空気」』(若者の気分)(岩波書店、2011年)
  • 『社会を結びなおす――教育・仕事・家族の連携へ』(岩波ブックレット、2014年)
  • 『もじれる社会――戦後日本型循環モデルを超えて』(ちくま新書、2014年)
  • 『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書 2020年)
  • 『「日本」ってどんな国? ――国際比較データで社会が見えてくる 』(ちくまプリマー新書、2021年)

共著

編著

  • 『社会人大学院修了者の職業キャリアと大学院教育のレリバンス――社会科学系修士課程 (MBAを含む) に注目して』資料編(東京大学社会科学研究所、2003年)
  • 『社会人大学院修了者の職業キャリアと大学院教育のレリバンス――社会科学系修士課程 (MBAを含む) に注目して』分析編(東京大学社会科学研究所、2003年)
  • 『女性の就業と親子関係――母親たちの階層戦略』(勁草書房、2004年)
  • (平沢和司)『リーディングス 日本の教育と社会第2巻 学歴社会・受験競争』(日本図書センター、2007年)
  • 『若者の労働と生活世界――彼らはどんな現実を生きているか』(大月書店、2007年)
  • 『転換期の労働と「能力」』(労働再審1)(大月書店、2007年)
  • 苅谷剛彦)『大卒就職の社会学――データからみる変化』(東京大学出版会、2010年)
  • 筒井美紀・櫻井純理)『就労支援を問い直す――自治体と地域の取り組み』(勁草書房、2014年)
  • 『現代社会論――社会学で探る私たちの生き方』(有斐閣ストゥディア、2015年)
  • (乾彰夫・中村高康共編)『危機のなかの若者たち 教育とキャリアに関する5年間の追跡調査』(東京大学出版会、2017年)
  • 伊藤公雄共編)『国家がなぜ家族に干渉するのか 法案・政策の背後にあるもの』(青弓社ライブラリー、2017年)
  • 文系大学教育は仕事の役に立つのか 職業的レリバンスの検討』(ナカニシヤ出版、2018年)
  • 中村高康共編)『新訂 教育の社会学』(放送大学教育振興会、2025年)

その他

  • (古市憲寿)『希望難民ご一行様――ピースボートと「承認の共同体」幻想』 (光文社新書、2010年) - 解説と反論
  • (ヒュー・ローダーほか編)『市場と労働の教育社会学』 (東京大学出版会、2012年) - 広田照幸吉田文共編訳
  • (鈴木翔)『教室内(スクール)カースト』 (光文社新書、2013年) - 解説

出演

テレビ番組

ウェブ番組

脚注

外部リンク


本田由紀(東京大学教授)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/04 08:45 UTC 版)

就職活動抗議デモ」の記事における「本田由紀(東京大学教授)」の解説

東京大学教育学研究科教授の本田由紀は賛同文を2011年就活ぶっこわせデモ実行委員会ブログ寄せている。

※この「本田由紀(東京大学教授)」の解説は、「就職活動抗議デモ」の解説の一部です。
「本田由紀(東京大学教授)」を含む「就職活動抗議デモ」の記事については、「就職活動抗議デモ」の概要を参照ください。

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