未必の故意とは?

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未必の故意

読み方:みひつのこい

未必の故意は法律用語であり、「行為者が自らの行為から罪となる結果発生することを望んいるわけではないが、もしそのような結果発生した場合それならそれで構わないとする心理状態」を意味する概念である。「未必故意」ともいう。

あえて大雑把に「未必の故意」を分かりやすく言うとすれば、「もしかしたらこれで誰かが死ぬかもしれないけど、まあ別にいいや」という心境が、未必の故意である。

犯罪行為刑事責任問う場合当事者罪を犯す意志有無様態によって量刑が違ってくる。まずは「過失」か「故意」かに区分され、故意は「確定的故意」と「不確定的な故意」に区分される。未必の故意は「不確定的な故意」の下位区分である。

未必の故意の反対語には、「確定的故意」が挙げられる。確定的故意は、結果発生認識し、しかも自らその結果を望むという心理状態である。あるいは「過失」が反対語として妥当な場合もある。そもそも本来これらの概念は「反対語」として並べられるものではないが。

なお、行為者が結果(罪)の発生する可能性認識していたが、その可能性ゼロ等しいと考え避けられると信じて)行動し、しかし結果発生させてしまった、という場合には、故意ではなく過失一種(「認識ある過失」)と判断される。

犯罪行為が未必の故意に基づくものか、それとも確定的故意認識ある過失よるものかは、量刑の加減を大きく左右する。

例えば、殺人事件において、未必の故意で被害者死亡させた場合と、確定的故意を持って相手殺害した場合とでは、被害者死亡という結果積極的に意図していたか否かという点において、行為者に向けられる非難程度大きく変わる。どちらの場合殺人罪成立するが、たいてい未必の故意による場合の方が量刑がだいぶ軽くなる。

殺人罪起訴された被告人殺意全面的否定したのに対し、裁判所確定的故意までは認定できないが、未必の故意は認定できるとして有罪とした判例珍しくない

確定的殺意立証が困難な場合例えば人が必ずしも死亡するとは限らない方法被害者殺害したケースなどで、未必の故意は、故意犯ある殺人罪が成立する限界緩め方向作用する。殺意認定されない場合成立する過失致死罪と殺人罪とでは、法定刑の差が非常に大きいこともあり、未必の故意が成立するか否か刑事裁判でしばしば重要な争点となる。

みひつのこい【未必の故意】


みひつ‐の‐こい【未必の故意】

犯罪事実発生積極的に意図しないが、自分行為からそのような事実発生するかもしれないと思いながら、あえて実行する場合心理状態。→故意

[補説] 作品別項。→未必の故意


未必の故意

作者北上秋彦

収載図書現場痕
出版社実業之日本社
刊行年月2003.7


未必の故意

作者森澤

収載図書未必の故意
出版社新風舎
刊行年月2005.3


未必の故意

出典:『Wiktionary』 (2017/09/11 14:10 UTC 版)

成句

未必ミヒツ故意コイ

  1. (法律) 犯罪行為において、自らの行為及びその結果として法益侵害発生可能性認識しつつ、その発生についてしかたない思いながら(認容しながら当該行為を行う主観的態度

翻訳




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