服装と所作
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 15:54 UTC 版)
“SP”の文字をデザイン化した銀色と原色のツートーンのバッジ(警視庁警護員記章と呼ばれ、裏に個人番号が刻印1号は警視庁警備部長が保持。記章の色は偽造防止の為不定期に変更される。通称“SPバッジ”)を上着の衿に付け、大剣に文字が白く染め抜かれた赤いネクタイを締めた地味な色の背広姿が有名だが、実際の活動では周囲に溶け込めるよう、当日の関係者にしか分からないマーク(カラークリップなど)を使っている事も多いという。他には“赤い太陽と三日月の中に白抜きの桜”(“昼夜を問わず警護対象者を護る”という誓いのシンボル)の警護員記章もあり、こちらは指定警護員記章と呼ばれ、警視庁警備部警護課以外の道府県警察所属の警護員が任務中に着用する。 SPは端整な身なりが求められ、髪型も例外ではない(以前、男性SPには七三分けが多かったが、規定があるわけではない)。それにもかかわらず、上着の前を開けたままなのは、いざというときに裾を払って腰や脇に携行している装備品を素早く取り出すためである。また、眼鏡の着用はしない。欧米では、警戒中に異物から目を保護するとともに、報道陣等のフラッシュから視線を遮られないよう、サングラスの着用が励行されているが、それに対して日本のSPがサングラスを着用することはまずない。 さらに、警護中はトイレに行くことが制限されるため、水分摂取には特に気を配っている。夏場の任務につく際には、熱中症予防のため保冷材を上着の内側やポケットに入れたり、胸や背中に保冷剤を装着した下着を身につけることが認められている。 大規模災害等が発生し、首相や閣僚や各党の党首が防災服着用で現場の指揮を執りまた被害視察に入る際は、SPもスーツを着用せず、出動服の襟にSPバッジを装着し、装備品を収めたウエストポーチを携行する。他方、道府県警察の警護員は、私服または出動服を着用して災害現場に赴く。 昭和時代は要人の方を注視し、要人に近づく不審者に対応する方法が取られていたが、1992年の金丸信自民党副総裁狙撃事件をうけて、群衆側に向き合って不審な動きを事前に把握する形に転換するよう警察庁が指示を行った。
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