有人宇宙船回収
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/26 17:27 UTC 版)
「サイパン (空母)」の記事における「有人宇宙船回収」の解説
8月末から11月半ばにかけて、アーリントンは二度のヤンキー・ステーションへの巡航を終える。12月初めに真珠湾に帰還し、同月半ばに通信試験を行った後、18日に第130任務部隊と共にハワイを出航する。同部隊は太平洋における有人宇宙船回収を任務とする部隊であった。主要な着水海域での通信中継艦として、アーリントンはアポロ8号の回収に参加し、29日に真珠湾に帰還する。二日後フィリピンに向けて出航し、1969年1月17日にトンキン湾での通信中継任務を再開する。2月6日にヤンキー・ステーションを出航し、横須賀での維持作業後九州から沖縄海域での作戦活動に参加し、3月末に香港に向かいその後ベトナムに帰還する。 4月6日から14日までヤンキー・ステーションに留まり、アーリントンはアポロ宇宙船の通信装置をテストした。15日に真珠湾に向かい、5月2日にハワイに到着、再び第130任務部隊に合流する。5月11日に部隊と共に真珠湾を出航、ハワイ沖2,400マイル南方水域でアポロ10号の回収に参加する。5月26日、カプセルを回収しハワイに帰還する。アーリントンはハワイからミッドウェー島に向かい、6月8日と9日に行われたニクソン大統領とグエン・バン・チューベトナム大統領の会談に対する通信支援を行い、その後西へ向かう。 6月27日にアーリントンはベトナム水域に戻る。7月7日、三度目のアポロ回収任務を命じられる。着水海域に21日到着し、アーリントンは機材のテスト後22日にジョンストン島に向かう。23日にニクソン大統領がアーリントンを訪問する。24日アポロ11号の回収を支援し、飛行士とカプセルを無事回収した。アーリントンはハワイ経由で帰国の途に就く。8月21日に母港のロングビーチに到着し、4日後にサンディエゴに向かい不活性化の準備に入る。 アーリントンは1970年1月14日に退役し、サンディエゴの予備役艦隊で保管される。1975年8月15日に除籍され、1976年6月1日に防衛再利用マーケティングサービス(Defense Reutilization and Marketing Service, DRMS)によってスクラップとして売却された。 アーリントンはベトナム戦争の戦功で7個の従軍星章を受章した。
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