方法・概要
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 09:02 UTC 版)
ビルやマンションといった高層建築物からの飛び降りが代表的な方法であり、他にも橋や歩道橋の上から、断崖から、果ては飛んでいる飛行機からまでといった、高いところ全般が対象となる。特に道具などの準備は必要とされず、十分な高さを取れば失敗する確率も割合低いということもあり、自殺の代表的な方法の一つとして用いられる。 飛び降りる高さが高いほど地面への激突する速度が速くなり、落下中にバランスを崩し回転しながら激突するなど、致死率は確実に高くなる。例えば、10メートル(ビルの3階相当)の高さから落ちると着地時の速度は時速50キロメートルほどである。このような高速で舗装道路に激突すれば、かなりの衝撃を受け死ぬ、もしくは重傷を負うことになる。また、より高速で激突すれば、死体を地面からはがすようにして回収しなければならない場合もあるという。下に植え込みや雪が積もっていた場合などは、衝撃が幾分和らげられて生還する可能性も高まる。ただし生還した場合でも全身打撲による骨折、内臓破裂、脳挫傷などを負っていることが多く、重傷でも緊急手術で救助される場合もあるが、重度の障害を負う場合が多い。基本的にジェットコースターに匹敵する浮遊感を感じる。 落下点が地面の場合45メートル以上、水面の場合75メートル以上からの落下であれば、生還例がほぼない為、確実に死に至るとされる。しかし、極稀に地上45メートル以上の地点から飛び降りて助かった例としては、2007年にアメリカ合衆国のニューヨークにて窓の清掃員がビルの47階(約150メートル)から落下したにもかかわらず助かった例や、また2010年8月31日にニューヨークの39階建てアパートの屋上(地上120メートル)から22歳の男性が飛び降りたが両足骨折で助かったという例がある。 落下の恐怖心が何らかの理由で麻痺した状態では、飛び降りるという行為と死の結果が結びつけられなくなっていることもあるという。また、日本における10代の自殺の方法のうち、首吊りについで頻度の高い方法となっている。 厚生労働省のデータ(外部リンク参照)によれば、自殺者が選ぶ自殺の手段における飛び降り自殺の割合は、男性で全体の7.1%で第3位、女性で全体の12.8%で第2位(2003年度)となっている。また地域別の自殺手段における飛び降り自殺の割合を見ると、高い建造物の多い都市部で圧倒的に高い。
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