新枠創設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:19 UTC 版)
「フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ」の記事における「新枠創設」の解説
『オレたちひょうきん族』などバラエティ番組で強みを見せる一方でドラマで苦戦していたフジテレビで編成部長の重村一は、『平岩弓枝ドラマシリーズ』『北の国から』など高年齢の視聴者を対象に高クオリティの名作ドラマを制作していた第一制作部とは一線を画し、新たに創設する「月9ドラマ」枠で編成部主導により編成部企画班にいた亀山千広、前田和也ら20代の若手の発想で若者向けドラマを企画し番組制作会社への外注により制作していくことを思い立つ。こうして1987年4月に新枠第1作となるフジテレビを舞台とした業界ドラマ『アナウンサーぷっつん物語』が放送される。同年8月には、亀山の進言によりドラマでの実績の乏しかった田原俊彦を主演に抜擢して、ニッポン放送を舞台とする業界ドラマ『ラジオびんびん物語』を放送。第2話で同枠初の視聴率20%越えを記録するなど及第点の数字を残して新枠を軌道に乗せた同作は「びんびんシリーズ」としてシリーズ化され、翌年4月期放送の学園ドラマ『教師びんびん物語』は初回視聴率24.9%、平均視聴率22.1%を記録するなど「月9ドラマ」枠の草創期を牽引する人気シリーズとなる。 1987年4月から月曜21時台での連続テレビドラマの放送が6年半ぶりに再開したが、1987年の放送は業界ドラマシリーズ。その後は1クール(3か月)の放送となり、学園ドラマなどを製作する。 1988年より外注から第一制作部を中心とする制作に移行し、山田良明と大多亮が中心となり視聴者層を20代女性に絞って、1月期には山田が企画・プロデュースを手掛けて『男女7人夏物語』『男女7人秋物語』(TBS)を手本に警察を舞台とした定番の刑事ドラマとは異なる「集団恋愛モノ」の青春ラブコメディ『君の瞳をタイホする!』が制作される。同作は徐々に評判を呼んで最終回視聴率21.4%を記録するなど、のちに「トレンディドラマ」と称されることとなるフジテレビドラマの新たな潮流を生み出す契機となる。さらに山田は新たなドラマの潮流には「新しいドラマの書き手が必要不可欠」として「自称35歳以下」のみを応募資格とする公募制の「フジテレビヤングシナリオ大賞」を立ち上げ、第1回の坂元裕二(『東京ラブストーリー』)、第2回の野島伸司(『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』)を皮切りに後年のヒット作を手掛ける脚本家を輩出することとなる。 トレンディドラマなどを製作し、「トレンディ」ブームの火付け役となった。また、ステレオ放送は『101回目のプロポーズ』から(『素顔のままで』 - 『全開ガール』まで)、文字放送は『氷の世界』から(『二千年の恋』など2000年代初頭は例外あり)、データ放送は『西遊記』から(『のだめカンタービレ』を除いて)『鍵のかかった部屋』まで行われた。そして『ビギナー』からはハイビジョンでの撮影が行われている。
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