斜航型変換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/14 03:18 UTC 版)
メビウス変換が斜航型 (loxodromic) であるとは、 ( tr H ) 2 {\displaystyle ({\text{tr}}\,{\mathfrak {H}})^{2}} が [0, 4] に属さないときに言う。メビウス変換が斜航型となるための必要十分条件は、|λ| ≠ 1 となることである。 歴史的に、等角航路 (loxodrome) あるいは航程線 (rhumb line) に従った航行というのは一定の方角に航路をとることであった。この航跡は対数螺旋であり、斜航型メビウス変換がガウス平面に描く軌跡も同様である。変換の軌跡については後述。
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斜航型変換
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ρ も α も 0 でないときは、その変換は斜航型であるという。斜航型変換では、各点は一方の不動点から他方の不動点へSの字の軌道を描いて動く。 「斜航」(loxodrome=航程線)の原義はギリシア語: λοξος(斜めの)+ ギリシア語: δρόμος(行程)である。一定方角を保つ航行を行うとき、例えば北西に進路を保つとすると、航路は対数螺旋を描いて北極の周りを無限に巻いていくものになる。メルカトール図法ではこの航路は、北極と南極を無限遠に射影するとき、直線になる。この経線に対する内在的な斜航角(つまり傾き、あるいは螺旋の巻きの「緊さ」)は、特性定数 k の偏角である。もちろん、北極と南極だけではなくて、メビウス変換はその二つの不動点をどこにでも設定できるけれども、任意の斜航型変換による各点の動きはこの斜航線に沿って各点が動く変換と必ず共軛になる。 任意の斜航型メビウス変換で生成される一係数部分群をとれば、この部分群の各変換が同じ二点を固定するような、連続変換が得られる。固定されない点は全て、一方の不動点から出て他方の不動点へ入るようなある曲線族に従って移動する。これが双曲型の場合と異なるのは、その曲線が円弧ではなくて、リーマン球面から平面への立体射影で写すと、一方の不動点を反時計回りに、他方の不動点を時計回りにそれぞれ無限回廻る、ひねられた螺旋となるような曲線になっていることである。一般に、二つの不動点はリーマン球面の相異なる任意の二点がとれる。 この場合も、二つの不動点が 0 と ∞ であるならば物理的解釈が可能である。観測者がある軸に関して角速度一定で回転しつつ同軸上を一定の速度で移動するものとすれば、このときの夜空の様子は 0 と ∞ を不動点とする斜航型変換全体の成す一径数部分群に従って変化する。実数 ρ および α はそれぞれ軸上の移動速度と軸周りの角速度の大きさを定める。
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