政治用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 01:30 UTC 版)
元は大乗仏教経典の一つ瑜伽師地論の漢訳文に記された四字熟語であったが、日本では右翼の政治思想の一つとして使われた。戦前の右翼団体「血盟団」の指導者である井上日召が唱えた理念である。 昭和維新を呼号した井上は、血盟団の団員に「一人一殺」を説き、政財界の要人の暗殺を教唆した。「一人一殺」とは、各々の血盟団員が標的を定め、一人ずつ暗殺していくというものである。標的のみを殺し、それ以外の人的被害を防ぐため、その手段は専ら接近してのピストルによる射殺であった。 井上は「これ(標的)に天誅を加えることは、一切を救わんとする一殺多生の大慈大慈の心に通ずるもの」と主張した。つまり「要人一人を殺すことで、その他の大勢の一般国民が救われる」とし、血盟団のテロ活動を正当化した。 戦後の右翼活動家も、連続企業爆破事件など多数の一般人を巻き添えにする左翼テロとは違い、自分たちのテロは標的のみに狙いを定め、他者を救済する「慈悲ある」テロと自負し、この理念を正当化している者が少なくない。
※この「政治用語」の解説は、「一殺多生」の解説の一部です。
「政治用語」を含む「一殺多生」の記事については、「一殺多生」の概要を参照ください。
政治用語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 08:01 UTC 版)
日本において、政党 (特に自由民主党)の総裁選挙時に、派閥が自らの派閥の候補者を立てることも、他派閥候補者のいずれかを支持することもしない、いわゆる自主投票の状態を生むと、その派閥は各候補者陣営からの強烈な支持獲得運動を受ける、すなわち「草刈場」の状態となる。その結果として総裁選終了後にも、候補者陣営とその候補者を支持した派閥所属議員の関係が残り、派閥の結束が弱まる傾向がある。結束を維持し続ける為にも派閥は候補者を擁立するか他派閥候補者を支持するしかない。派閥の領袖や幹部が最も恐れることである。草刈場になることを防ぐ為、当選の見込みは無いものの、独自候補者を急遽擁立したケースも過去には多々あった(当選の見込みはないものの、将来への布石として立候補することとは別)。自派閥内からの候補擁立が難しい際は、急遽他派閥の有力者を担ぎ上げたケースも過去にはあった。
※この「政治用語」の解説は、「草刈場」の解説の一部です。
「政治用語」を含む「草刈場」の記事については、「草刈場」の概要を参照ください。
- 政治用語のページへのリンク