提供・販売形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:01 UTC 版)
江戸時代の振売 江戸や上方では「上燗おでん」という名称での振売が流行した。 おでん屋 「おでん屋」と称される小さな一杯飲み屋で酒の肴として供されていることが多い。 業務用おでん鍋の多くは四角形で内部は具材ごとに入れることができるよう間仕切りが設けられており、熱源としてはガス式(直火式あるいは湯煎式)と電気式がある。 屋台 かつては、屋台の「おでん屋」が夜になると町中に店を出して酔客の憩いの場となっていたが、1980年代以降は減少してきた。2016年以前までは横浜駅西口では帷子川沿いに10軒程度のおでん屋が軒を連ねる「おでん屋台」が名物となっていたが、2016年1月末で退去した。祭りなどの際に出店としておでんを売る屋台がある。 店先 駄菓子店や食堂などの店先におでんの大鍋を置き、七輪やストーブなどで日がなグツグツ煮込んでいる素朴な風景も方々で見られたが、1980年代以降は廃れていった。静岡市にはまだ現存する店もある。 コンビニエンスストア 上述の店先での煮込み風景は、コンビニエンスストアのレジ脇での煮込みとして行われている。 1979年にセブン-イレブンがおでんの取り扱いを開始 した。これは一般にも好評で、日本全国のコンビニに広く浸透し、セブン-イレブンでは年間2億7700万個のおでん種が販売されるという(2011年度)。かつては冬期など一部期間のみの取り扱いであったが、消費多角化への対応から、一年中コンビニでおでんを取り扱う傾向が強まっている。販売促進活動が8月中盤以降から徐々に行われ、10月から11月にかけて販売のピークを迎える傾向となっている。コンビニのおでんつゆは、関東風よりも関西風の味付けが主流である。これは、関西風だとつゆの色が薄いために客が具材をよく見て選ぶことができ、また薄味でおでんの匂いが店内に広がらないからだという。 スーパー、食料品店 ほか 缶詰として天狗缶詰などが「おでん缶」を製造しており、店舗や自動販売機で売られている。 包装技術の改良によって、1990年代より、煮込み済みのおでん種をつゆごと透明なラミネートフィルムの袋を用いてレトルトパックにした商品も多く売られるようになった。 また変わり種として、冷たくして食べることを前提に汁をゼリー状にした「冷やしおでん」が夏向けの商品として鈴廣かまぼこや天狗缶詰から発売されている。類似の商品はデパートなどのデリカテッセンでも製造販売される例がある。
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