措置入院対象者の関わる事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 05:39 UTC 版)
「措置入院」の記事における「措置入院対象者の関わる事件」の解説
医療費支払いが期待できない場合において、自己負担分の発生する任意入院・医療保護入院を避け、自己負担分が発生しない公費負担医療であることを利用して、自傷他害のおそれの乏しい状態にも関わらず、措置入院となり、あるいは措置入院が継続する場合がある(「経済措置」と呼ばれることがある)。 2017年(平成29年)には、兵庫県・広島県・宮城県が、措置入院に関する個別ケース検討会議に、兵庫県警察・広島県警察・宮城県警察が参加し、患者の承諾なく個人情報が警察に提供されていることが、第193回国会の参議院厚生労働委員会の質疑で明らかになり、警察に個人情報が伝わることは、精神疾患患者の不安を高めるとの意見があるな。 1964年3月に1961年から5年間駐日米国大使を務めたエドウィン・O・ライシャワーが大使館を出たところで、統合失調症で入院歴があった19歳の少年にナイフで刺さされて重傷を負ったライシャワー事件が起きている。 病院への移送に当たっては患者の人権保護と医療関係者の安全確保のバランスが問われることもある。1970年11月7日には、三重県上野市で病院院長、保健所担当官らが患者宅を訪問して鑑定行っている最中に患者が逆上。ナタで院長に切りかかり軽傷を負わせた後、近隣の家々に押し入り2人を殺害する事件が発生した。 丹羽兵助衆議院議員が1990年10月21日午前に名古屋市守山区5陸上自衛隊守山駐屯地で行われた一般市民への公開された記念式典に来賓出席するために秘書の車で司令部庁舎に到着し、隊員の案内で1階ロビーの喫煙コーナー前を歩いていたところ、統合失調症で守山荘病院に措置入院中。当時は一時退院中であった男に首をナイフで刺された。出血多量により心肺停止状態で守山区のヤトウ病院に搬送され、その後長久手町の愛知医科大学病院で手術を受けたが、12日後の11月2日に死去している。
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