掃除機の特色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 10:19 UTC 版)
ダイソン掃除機の最大の特徴は、1886年にアメリカのモース (M. O. Morse) が発明したサイクロン方式を掃除機に応用していることで、これは粉体を扱う工場などで現在もよく使われている方式である。ただし、微細なホコリは完全に分離が出来ないため、サイクロン機構の後段にプレモーターフィルター、HEPAフィルタなどを設けて濾し取っている。このため、キャッチコピーの「吸引力が変わらない」というのは誇張された表現であり、吸引力(いわゆる吸込仕事率)は徐々にではあるが落ち、定期的(一番長いDC22で7年に1回)にモーター前に設けられたプレモーターフィルターを水洗いしなくてはならない(HEPAフィルタは洗浄、交換不要)。なお、「吸引力が変わらない」というキャッチコピーは誤解を与えるとして、イギリスでは2007年5月30日に排除命令を受けたが、日本ではその後も使われ続けている。 ダイソンのサイクロン式掃除機は、他のサイクロン掃除機や紙パック式掃除機と比較して、吸引したゴミやほこりの目詰まりによる、吸引力の低下が少ないという特長を持つが、サイクロン部で空気を高速回転させる時のパワーロスが大きいため[要検証 – ノート]、掃除機の性能のひとつの目安とされる吸込仕事率が基本的に他の掃除機より低いという欠点を持つ。このためかどうかは不明だが[要検証 – ノート]、キャニスタータイプ掃除機では、国産のほとんどは定格消費電力が1,000Wなのに対して、ダイソンは定格消費電力が1,100W(ダイソンデジタルモーター機の場合は1,400W)と大きく設計されている。 紙パックを使い捨てにする必要がなくなった代わりに、こまめなゴミ捨てや、サイクロン機構の後段にあるプレモーターフィルターの定期的な水を使った洗浄と乾燥が必要になった。 「騒音が大きい(DC12では78dB)」、「ホースが柔らかすぎるため扱いにくい」、「パーツの耐久性が弱い」、「欧米人向けであるため、日本人にとっては製品が大きくて重い」などの指摘があるが[要出典]、欧米の床用に設計されているため、土足で汚れた絨毯に強い掃除機である上に、現在では一般の国産掃除機と同程度かそれ以下の大きさ小型のものも開発、発売され、DC36では騒音も低減されている。 アレルギーに対する認知度や治療方法の向上、および、アレルギーに悩む人に適した製品をアドバイスすることを目的としている英国アレルギー協会 (The British Allergy Foundation)の認証を取っている。ただし、この認証を取っているからといって、アレルギーが起こらないことを英国アレルギー協会が保証するものではない。 なお、仮に排気がいくらクリーンであるとしても、クリアビンのゴミを直接ゴミ箱へ捨てた場合は、そこから舞い上がる埃を吸い込む危険性がある。この原因によるアレルギーを未然に防ぐためには、慎重に行われるべき次の一連のゴミ捨て作業がダイソンから推奨されている。 クリアビンの外側を雑巾等で拭く。 クリアビンをゴミ袋の中にそのまま入れ、袋を閉じた状態で、袋の中でクリアビンの蓋を開ける。 クリアビンを振るか軽く叩くなどして、細かい埃まですべてクリアビンから取り除く。 ゴミ袋の中でクリアビンの蓋を閉め、埃が立たないように静かにクリアビンを袋から取り出す。 ゴミ袋をしっかりと密閉させてから、クリアビンを元の位置に戻す。 これらの操作をユーザーが行って初めて、英国アレルギー協会の認証の条件が満たされることに注意せねばならない。 ダイソン社は、人間工学的な発明は数多く行ってきた。例として、縦型掃除機「DC24」は、車輪の代わりにボールを用いて動きやすさを追求し、脊椎への圧迫を和らげ、上腕二頭筋と上腕三頭筋を鍛える効果もあるとしている[要出典]。 2015年、ダイソンの掃除機がYahoo!検索大賞 2015・家電部門賞を受賞。
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