指し込み制とは? わかりやすく解説

指し込み制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 15:09 UTC 版)

王将戦」の記事における「指し込み制」の解説

創設当初七番勝負では「三番手直り」の指し込み制を採用した。これは、3勝差がついた時点王将戦勝負決定し次の対局から香落ち平手戦交互に指し半香落ちの手合割)、必ず第7局まで実施するシステムである。当時将棋連盟内では升田幸三筆頭に、名人指し込まれる可能性があると慎重論があったが、最終的に主催側の提案通り施行する事となった。これは、「名人指し込まれることはあり得ない」と当時名人である木村義雄自身発言したことによるものであったとされる皮肉なことに1951年度第1期王将戦で、升田八段当時)が木村王将名人を4勝1敗で指し込むこととなった升田香落ち戦となる第6局対局拒否し事態重く見た連盟から一時1年間対局禁止裁定下された直後取り消される)。この「陣屋事件」は将棋界のみならず世間大きな注目浴びた。さらに1955年度第5期王将戦では升田大山康晴王将名人対し3勝0敗で指し込みを果たすと、1956年1月19日20日第4局香落ち升田大山名人に勝ち、「名人が香を引かれ負ける」事態起こった。なお、升田は続く第5局平手番)でも勝ち、対戦成績を5勝0敗とするが、体調崩し対局に耐えられなくなったとして第6・7局は中止となったまた、実際に起こることはなかったものの、一方棋士最初に3連勝した後に4連敗した場合でも最初に3連勝した段階勝負決定しているため、4連敗中に香落ち戦が含まれるとはいえ負け越した棋士七番勝負勝者となる可能性があった。 指し込み制は、1959年度第9期から香落ち戦を1局だけ指すようになった1965年度の第15期からは四番手直り改められ、またどちらかが4勝した時点対戦終了することになったため、香落ち戦が指されることはなくなった。しかし、死文化しているものの、王将戦の指し込み制そのものは現在も規則残っている。つまり、王将戦で4勝差がつく(七番勝負のため、4勝0敗のストレート勝ちでしか起こりえないことになっている)と実際に香落ち戦が指されることはないものの、「指し込み」は記録される。なお、四番手直り以降名人在位者に「指し込み」が記録されたのは、第49期1999年度)の佐藤康光挑戦者)、第54期2004年度)の森内俊之王将保持者)、第71期(2021年度)の渡辺明王将保持者)で、佐藤内は羽生善治に、渡辺藤井聡太いずれも0勝4敗でストレート負けしている。

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指し込み制(さしこみせい)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 03:11 UTC 版)

将棋用語一覧」の記事における「指し込み制(さしこみせい)」の解説

勝者敗者に対して駒を落として戦う制度で、公式戦ではかつて王将戦採用されていた。

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