指と健康
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:01 UTC 版)
指は手の付属器官として、健康については手を基調に語られることが多いが、知覚神経や運動神経が鋭敏である指の固有の働きは、人の日常生活に欠かすことのできないものが多く、その重要性は高い。 付属器官である爪は代謝が早く、また、爪の裏には毛細血管が走っており、その色が日常的に観察しやすいために、その時々の体調を現しやすく、様々な健康診断の指標となり、健康のバロメーターとも呼ばれる。 また、指には固まりやすい関節部が多いため、指は使わないと1週間ほどで動きがかなり鈍くなってしまう。老化に伴い、関節部の代謝は悪くなるため、老後もその機能を保持するためには、こまめに動かすことが求められる。 指固有ではないが、指に症状が現れやすい病気として、爪にまつわる病気は爪の項を参照。 爪もかかりやすいが、指も白癬に侵されることがある。指の股などに多く見られ、痒みや疹、皮膚の剥がれや紅斑などを症状とする。 関節炎、関節リウマチ、腱鞘炎などによって起こる変形性関節症が関節に熱を持ち、痛み、変形、運動障害などを齎す(もたらす)。 指は関節が多く複雑な動きに耐えるが、持続的な動きや力を入れる動きには強いとは言えず、関節の機能以外の動きによって引き起こされる脱臼、無理な動きによる靭帯損傷、関節の耐久能を超えての使用による関節炎などが機能的な障害の症例に挙げられる。 関節が多く、衝撃は関節に吸収されるために指自体の骨折は比較的少ないが、突き指などによって、指の靭帯損傷のみならず、指の掌に隠された部位の骨折を引き起こしていることがある。また重量物による圧迫が外傷がなくとも骨折を引き起こしていることもあり、曲げることが可能でも響くような痛みを伴う時はレントゲンによる観察が必要となる。 他には痛風、胼胝(タコ)、レイノー病、キーパンチャー病、ビュルガー病、フィラリア症などが引き起こす象皮病など膠原病、他に爪の病気などが指周辺部に症状を引き起こす病気として多く挙げられる。 凡例ではないが、心筋梗塞の時、病気初めに左腕部に痛みが走ることがある。
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