戦果と影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 15:25 UTC 版)
「ヘンダーソン基地艦砲射撃」の記事における「戦果と影響」の解説
10月14日0時56分の「撃ち方・止め」までの間に金剛は三式弾104発、徹甲弾(一式弾)331発、副砲27発の計462発。榛名は零式弾189発、徹甲弾294発、副砲21発の計504発。両艦合わせて計966発の艦砲射撃を実施した。この際、榛名において弾薬庫員9名が熱射病で倒れ、1名が死亡した。 第三戦隊の砲撃により、ヘンダーソン飛行場は火の海と化し各所で誘爆も発生した。96機あった航空機のうち54機が被害を受け、ガソリンタンクも炎上した。攻撃目標となった第一飛行場の滑走路は徹甲弾による大きな穴が開き、一時使用不能となった。しかし、小規模ではあるが戦闘機用の第二飛行場が本攻撃の少し前に完成しており、飛行場としての機能は消滅していなかった。 10月15日に実施された第二師団揚陸作戦に対し、第二飛行場から出撃したアメリカ軍航空機の攻撃で日本の輸送船団は大きな損害を受け、重砲と弾薬の多くを失った。戦闘詳報においても「戦艦主砲を以てしても所在飛行機を一機も残さず撃破することは困難なり」と報告している。 10月15日、米軍現地司令部は「日本軍から強力な圧力を受けているので、海兵隊がガ島を持ちこたえることができるかどうか不安である」と太平洋艦隊司令長官ニミッツ大将に報告している。 10月18日、ガダルカナル島指揮官ヴァンデグリフト少将は南太平洋方面軍司令官ハルゼー中将に対し「空襲と夜間砲撃により航空機のほとんどが破壊され、戦闘に疲れ果てマラリアと少ない食料、それに夜間砲撃で衰弱しているため、素早い航空及び陸上部隊の増援が必要であること」等を報告した。10月24日、ルーズベルト大統領は、統合幕僚長会議にガダルカナル島への増援を指示した。 日本陸海軍共に小規模な新設滑走路の完成を偵察により察知できていなかった事、すなわち正確な情報の収集・分析、そして明確な攻撃目標の策定と兵力集中の実施不足が、戦術的成功(飛行場砲撃成功)および戦略的失敗(上陸部隊への攻撃阻止失敗)の原因であった。
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