患者との立場関係について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 05:22 UTC 版)
「看護師・患者の関係性」の記事における「患者との立場関係について」の解説
「Professional Boundaries and the Nurse-Client Relationship: Keeping it Safe and Therapeutic - Guidelines for Registered Nurses」というガイドラインでは以下のように説明している。 「患者」対「看護師」という時点で不公平な力関係が生じ、患者は看護師に対し脆弱で言いなりにされるがままの弱い立場に置かれる。看護師がその職業的立場を自覚せずに軽視すると、患者は潜在的虐待と搾取の対象となる。その不均衡は、患者は看護師が提供するサービスに依存し、看護師の専門知識と医療機関における権限と、患者個人の秘匿情報に触れる立場、そして患者の決断を左右させうる立場などから来る。また、看護という仕事の特性上、患者に対して密の肉体的、精神的、感情的な親密さという雰囲気を醸成するが、これは同時に患者の脆弱性を増長させてしまう。この潜在的な権力の乱用につながる力関係の不均衡と職業的立場を認識し、患者を萎縮させてしまうように感じさせたり、依存させるようなこと、または弱い立場に付け入るようなことにならないように注意するのは看護師の責任である。 このように、医療を受ける患者の弱みに付け入ったり、看護師の立場上得られる力を乱用しない、というのが患者・看護師の間における信頼関係の基本である、としている。 看護師と患者(家族含む)の間に、個人的感情や、プライベートの関係、恋愛、性的関係を持ち込む事は、職業的境界線を侵害した行い。職業的境界線を侵害する行為は、信頼関係を毀損し治療を妨害し重大な倫理規範の違反となり、海外では罰則、免許剥奪もある違法な犯罪行為にもなりうる行為とされている。 病院で、人を服を剥いで裸にし、抱きかかえ、観察し、性器を触り、拭き、管を差し込む。そういう仕事をする看護師にとって、信頼されるために、看護師側が高い倫理感を持っている事を一般に対し具体的に行動でもって証明する事がなにより重要であることは本来は当たり前の事だろう。それでも過ちをすることがあるからこそ欧米では法律での処罰という予防線と被害者を保護するシステムを作っている。日本においてはどちらも無い。
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