患者のあらゆる状態の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:58 UTC 版)
「全身麻酔」の記事における「患者のあらゆる状態の評価」の解説
手術対象の疾患のみならず、これまでの病歴、合併症、基礎疾患についても家族などに聞き込んで評価し、投薬する麻酔の種類を選出するための判断材料として定めていく。 虚血性心疾患、不整脈などの循環器疾患の有無。 気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患などの呼吸器疾患の有無。 高血圧、糖尿病、高脂血症をはじめとする生活習慣病や、喫煙歴、医薬品、酒、薬物の使用歴。 体型。特に極度の肥満。 気道確保は容易であるか。 アレルギーはないか。 最終飲食は何日の何時頃か。これは緊急手術の場合重要である。 各種検査データ(血液検査、心電図)および画像検査(X線写真、CT画像、MRI画像)など。 過去に手術や麻酔を受けて、異常が生じた血縁者はいないか。 過去の麻酔歴、手術の記録があれば、それも参考にする。 手術の方法や手順に不明な点があれば、主治医・術者に確認する。 アメリカ麻酔科学会(en:American Society of Anesthesiologists)では全身状態を6つに分類しており、ASA-PS(ASA physical status)と呼んでいる。手術前のASA-PSと予後は相関することが分かっている。 通常の待機手術であれば十分な時間をかけた術前評価が可能だが、緊急手術では不十分になってしまうことが多い。
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