式典のスタート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 14:28 UTC 版)
「2008年北京オリンピックの開会式」の記事における「式典のスタート」の解説
午後7時56分 (CST) 、競技場のスクリーンに古代中国の日時計の映像が現れると、照明が落とされた。その後電飾付きの『ほとぎ(缶)』と呼ばれる中国古代の打楽器2008台を用いたカウントダウンが始まった。缶は正方形であり、たたくと取り付けられたセンサーとLEDによって発光するようにできている。それを1004台ずつ碁盤上に並べ演奏者が叩き発光させる。開会1分前になると、1004台の缶からなる二つ長方形が演奏者の演奏による発光によって、まるで電光掲示板のように「60」「50」「40」「30」「20」「10」とカウントダウン。10秒前からは「10、十」「9、九」「8、八」「7、七」とアラビア数字と漢数字併記でカウントダウン。「1、一」が表示された直後に開会を告げる花火が打ち上げられた。その後カウントダウンをした2008人の奏者は、缶を打ちながら「有朋自遠方來不亦樂乎(朋有り遠方より来る。また楽しからずや。「論語」「学而」)」と唱和し、万邦の賓客を歓迎した。 そして「巨人が国家体育場に向かって歩いてくる」という演出で、北京市街の上空に29歩の足跡を象った花火が打ち上げられ(今回が29回目の夏季オリンピックであったことによる。ただし、放送映像は最後の1歩分のみ実写で、残りは事前に制作されたCGによる合成だったことが後日明らかにされた。)、会場からも多数の花火が打ち上げられた。また、ヘリコプターからの「生中継(LIVE)」として放送されたものは実際には以前に撮影されていたものであった)。 このあと、ワイヤーワークで飛天に扮したスタントマンが浮遊する中、競技場の床には輝く五輪マークが出現し、さらにそれが中空に向かって吊り上げられた。 その後、9歳の少女タレントの林妙可 (:zh:) の歌唱による中国で著名な愛国歌、歌唱祖国の独唱(実際には歌声は別人の7歳の少女の楊沛宜 (:zh:) による口パクであることが後日明らかになった)にあわせて中国構成各民族の衣装を着用した子供たち(ただし、大半が他民族の衣装を着用した漢民族の子供であった。)が中国国旗を掲揚台前に運び、中国人民解放軍の儀仗兵に引き継がれたあと中国国歌演奏・斉唱、中国国旗掲揚が行われた。引き続き、中国の歴史・発明を主要テーマとしたアトラクションが行われた。
※この「式典のスタート」の解説は、「2008年北京オリンピックの開会式」の解説の一部です。
「式典のスタート」を含む「2008年北京オリンピックの開会式」の記事については、「2008年北京オリンピックの開会式」の概要を参照ください。
- 式典のスタートのページへのリンク