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ラフマニノフ:幻想的小品集

英語表記/番号出版情報
ラフマニノフ:幻想的小品集Morceaux de fantaisie Op.3作曲年1892年  出版年1893年  初版出版地/出版社: Gutheil 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 エレジー 変ホ短調 "Elegie"6分00 No Image
2 前奏曲 嬰ハ短調 "Prelude"4分00 No Image
3 メロディ ホ短調 "Melodie"4分30秒 No Image
4 道化師 "Polichinelle"3分30秒 No Image
5 セレナード 変ロ短調 "Serenade"3分30秒 No Image

作品解説

2007年9月 執筆者: 和田 真由子

ラフマニノフモスクワ音楽院卒業した翌年1892年作曲された。この曲集の第2曲《前奏曲 嬰ハ短調》によって、ラフマニノフ一躍有名になった。ピアノ曲最初の出版物にあたる。初演1892年モスクワ電気博覧会で、ラフマニノフ自身により行われた。この曲集はモスクワ音楽院での作曲の師、アントン・アレンスキー献呈された。

1. 悲歌 変ホ短調 / Morceaux de fantaisie op.3-1 "Elegie"
4分の4拍子左手奏される分散和音の上に、哀愁ただよう旋律歌われる中間部では、低音部に旋律がおかれ、これがさらに高音あらわれたのち徐々に感情高まりをみせる。

2. 前奏曲 嬰ハ短調 / Morceaux de fantaisie op.3-2 "Prelude"
ラフマニノフは、《前奏曲 作品3-2》、《10の前奏曲 作品23》、《13の前奏曲 作品32》の、計24曲の前奏曲のこしており、これらの作品は、それぞれ異なった調性でかかれている。この24曲で通し番号をつけると、この《前奏曲 作品3-2》は第1曲目にあたる。
嬰ハ短調、4分の4拍子 レントモスクワ音楽院卒業翌年1892年作曲されたもので、1893年に《幻想的小曲集》の第2番として出版された。前奏曲中でも最も有名なものの一つ
冒頭楽想は、クレムリン宮殿の鐘にインスピレーション得て作曲されたといわれている。

雑誌Delineator 2月号(1910年)』で、ラフマニノフ自身がこの曲の構想演奏法について言及している。その中では、テンポ奏法過度に変化させるような「感情」に頼りすぎた演奏注意促しており、楽譜注意深く分析し形式構造理解し作曲家意図正しくくみ取ることの必要性についても述べられている。また、強弱対比印象的な曲であるが、クライマックスにむけて、音量バランス考慮するように述べている。

3.メロディ ホ長調 / Morceaux de fantaisie op.3-3 "Melodie"
4分の4拍子右手やわらかく刻まれる和音にのせて、左手でたっぷりと旋律歌われる中間部イ長調になり、ふたたびホ長調に戻る。

4.道化師 / Morceaux de fantaisie op.3-4 "Polichinelle"
道化師変幻自在とびまわるような、華やか技巧的作品音量変化にはメリハリをつけ、また、軽やかさをだすために、ペダリングにも注意したいラヴェルの「道化師の朝の歌」にも通じるところがある。

5.セレナード 変ロ短調 / Morceaux de fantaisie op.3-5 "Serenade"
分の6拍子ソステヌート導入部から静かにはじまる。ワルツ主題軽やかにしなやかに、そして時にユーモアをもって奏される


幻想小曲集

(幻想的小品集 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/16 01:47 UTC 版)

幻想小曲集(げんそう(てき)しょうきょくしゅう)、幻想小品集(げんそう(てき)しょうひんしゅう)



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