川上源一とは? わかりやすく解説

川上源一

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/03 04:24 UTC 版)

かわかみ げんいち

川上 源一
生誕 (1912-01-30) 1912年1月30日
静岡県浜名郡豊西村
(現・浜松市中央区
死没 (2002-05-25) 2002年5月25日(90歳没)
静岡県浜松市
国籍 日本
出身校 高千穂高等商業学校
職業
  • 実業家
  • 技術者
著名な実績 ヤマハ発動機株式会社創業者
ヤマハ音楽振興会設立
エレクトーンの発売
肩書き
受賞 日本自動車殿堂殿堂者
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川上 源一(かわかみ げんいち、1912年1月30日 - 2002年5月25日)は、日本実業家日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)の第4代社長で、ヤマハ発動機株式会社創業者でもある。

来歴・人物

本業の楽器製造に加えてオートバイ、スポーツ用品、レクリエーションなど各種事業を創業し、社業の業績向上と多角化に大きな成果を挙げてヤマハ中興の祖ともいわれる。

音楽や楽器演奏を身近にするためにヤマハ音楽教室を全国で展開して音楽教育の裾野を広げるほかに、『ヤマハポピュラーソングコンテスト』や『世界歌謡祭』などを開催して、1970年代から80年代フォークソングロックミュージックに功績している。特に、アマチュア時代の中島みゆきを見いだし、浜松市にあった川上の自宅に中島を呼び出し「あなたはすごい詞を書く。将来、詞で勝負するようなアーティストに育ってほしい」と称賛した[1]。中島が発表した全てのアルバムには、スタッフが記載されたクレジットに『DAD 川上源一』と記載されている[2]。葬儀の際に中島は「時代」を献歌している。

強烈な個性とワンマンぶりから「川上天皇」[3]とも揶揄され、川上家は創業オーナーではないにもかかわらず父の川上嘉市から息子の川上浩まで3代続けて社長の座に就き、経営の世襲に批判も聞かれる。

年表

語録

  • この会社(ヤマハ)を、社員が誇れる会社にしたい。 (社長就任時の挨拶より)

著書

書名 出版社 出版年月日 ISBN 備考
実用ポピュラー音楽編曲法 ヤマハ音楽振興会 1974年 編纂
音楽普及の思想 ヤマハ音楽振興会 1977年8月
私の履歴書―狼子虚に吠ゆ 日本経済新聞社 1979年2月 初めての自伝
子どもに学ぶ―親と教師のために ヤマハ音楽振興会 1981年4月
エピキュリアン料理 文藝春秋 1985年9月 ISBN 978-4163400600
新・音楽普及の思想 ヤマハ音楽振興会 1976年1月 ISBN 978-4636208368

関連評伝

  • 加藤仁『社長の椅子が泣いている』(講談社、2006年) ISBN 978-4062115735

脚注

注釈

  1. ^ 現在の浜松市中央区恒武町にあたる。
  2. ^ 1982年には二輪車市場をホンダと競い2万円台バイクを登場させて「HY戦争」と呼ばれる。
  3. ^ 1995年から名誉会長
  4. ^ 40年以上君臨した経営の第一線から事実上退き、以後はヤマハグループの表舞台に現れず経営にも一切関与せずに晩年を入院で過ごしている。

出典

  1. ^ 大バッシング ギター1本の「時代」に秘めた思い”. 歌っていいな. 日刊スポーツ (2021年1月10日). 2021年11月19日閲覧。
  2. ^ 中島みゆき「時代」②~ヤマハ音楽振興会の創始者だった恩人に捧げる言葉「DAD 川上源一”. TAP the POP (2016年12月9日). 2021年11月19日閲覧。
  3. ^ 『日経産業新聞』1990年7月4日付
  4. ^ a b 川上源一『私の履歴書―狼子虚に吠ゆ』(1979年)日本経済新聞社、p21-37

外部リンク

ビジネス
先代
川上嘉市
日本楽器製造社長
第4代:1950年 - 1977年
次代
河島博
先代
河島博
日本楽器製造社長
第6代:1980年 - 1983年
次代
川上浩
初代
ヤマハ発動機社長
初代:1955年 - 1974年
次代
小池久雄
非営利団体
初代
ヤマハ音楽振興会理事長
初代:1966年 - 1994年
次代
江口秀人




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