安芸高田市政の混迷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 01:16 UTC 版)
「河井夫妻選挙違反事件」の記事における「安芸高田市政の混迷」の解説
2020年7月に安芸高田市長・児玉浩が河井克行から現金計60万円を受け取ったことの責任をとり自ら辞職したことから、2020年8月9日に安芸高田市市長選が行われ、安芸高田市出身で元銀行員の石丸伸二が児玉前市長の現金受領を受けて「新しい政治を始めよう」をスローガンに立候補し「コンプライアンスの徹底」や産業創出などを訴えて、前市長継承路線の竹本峰昭前副市長を破り、2,732票差の8,076票で初当選した。しかし、市政刷新したい石丸市長と安芸高田市議会とで対立が生じている。議会で石丸市長が議場で答弁に立った際、ある安芸高田市議がいびきをかいて寝ていたとTwitterでつぶやいたことから、このつぶやきを問題視した安芸高田市議会は、非公開の協議会に石丸市長を呼び出し議員全員の前で説明を求めた。そこで石丸市長はメディアの前で女性議員を名指ししたことから、女性議員は石丸市長に対し2021年6月9日広島地方裁判所に500万円の賠償を求める訴えを起こしたという事態に発展している。また、石丸市長発案の全国公募で約4千人から選んだ副市長の人事案が市議会で2021年の3月と6月の3度にわたって否決されたなど、石丸市長と安芸高田市議会の対立は続いている。 2022年3月7日に開かれた安芸高田市議会の本会議で、過半数を占める会派の山本数博議員は「抜本的な財政健全化が求められている状況や、多くの市民感覚に鑑みると、副市長を2人にする必要性は全くみられない」などと提案理由を述べ、副市長の定数を現行の2人から1人へと削減する条例改正案を提出し、議会は、賛成11、反対4の7票差で可決した。石丸伸二市長は記者団に「賛成でも反対でもいいが、なぜ反対なのかその理由をつじつまが合うように説明し意見聴取の場を設けるよう求めてきた。ただ、議会が対話を一切拒み、行き着いたのが今日(7日)で、この対応は不適切だ」「議会の暴走が極まったなと。私が進めようとしていた種々の改革にとって、非常にやりにくくなった」と述べ、議会の対応は不適切だと批判した。 関連テレビ番組 ドキュメント広島『#新人市長 と議会のオキテ ~“つぶやき”が生んだ混乱~』(2021年5月2日、広島ホームテレビ) テレメンタリー2021『#つぶやき市長と 議会のオキテ~400日の“議論”の行方~』(2021年11月10日、テレビ朝日)
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