天皇賞(春)以後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 03:52 UTC 版)
それから7月12日、宝塚記念(GI)に臨む。天皇賞(春)の2着3着4着との再戦となる他、前年の年度代表馬エアグルーヴ、4連勝中のサイレンススズカとの対決となった。金鯱賞を大差で制したサイレンススズカが1番人気であり、メジロブライトはそれに次ぐ2番人気だった。メジロブライトは2枠2番を得ていたが、ゲートに収まった際に立ち上がってしまう。ゲートから出されて馬体検査を行い、体の異状は見られなかったが、外枠発走となってしまった。 5分遅延してスタートし、サイレンススズカが逃げる中、後方で追走した。第3コーナーに差し掛かってから追い上げを開始したが、最終コーナー手前にて、既に失速・後退していたホウエイコスモスを正面で受けてしまい、最後方まで押し込められてしまった。挽回不能な不利を被り、後方のまま入線。サイレンススズカに逃げ切りを許し、13頭中11着。秀一は、ゲートでアクシデントは「具合がよすぎて〔ママ〕、レース前に闘争心があふれ出てしまったのかな」と回顧している。敗退から5日後の17日からメジロ牧場で夏休みとなる。秋は、10月11日の京都大賞典(GII)で始動する。相手には、常連のシルクジャスティスやステイゴールドに加え、菊花賞を目指す皐月賞優勝馬セイウンスカイがいた。スタートからセイウンスカイが大逃げを行う一方、メジロブライトは中団に構えた。セイウンスカイとの差を縮めながら最終コーナーを通過するも、直線では、反対にセイウンスカイの抵抗を受けて競り合いとなっていた。結局、最後までかわすことができず、セイウンスカイにクビ差逃げ切りを許す2着となる。続く11月1日の天皇賞(秋)(GI)にて、天皇賞春秋連覇を目指す。相手には6連勝中で大本命と目されるサイレンススズカがいた。陣営はそれを打ち負かすべく、先行策を敢行する。早めに捉えてかわそうと企み、サイレンススズカとの距離を縮めながら追走していた。 しかし、前を走るサイレンススズカが故障して失速する。追い越そうとするメジロブライトは、サイレンススズカの外にまで持ち込んでいた。ところがサイレンススズカはメジロブライトのいる外に逸走して来てしまっていた。よってメジロブライトは、サイレンススズカを避けながら、最終コーナーをより大きく膨らんで周ることを強制させられる。ただしメジロブライト以外の後続は、サイレンススズカが退避完了した後のコースの内側をスムーズに走ることができていた。直線では、不利の無かったオフサイドトラップ、ステイゴールド、サンライズフラッグが台頭。遠回りを強いられたメジロブライトは、それらに張り合うことができなかった。サイレンススズカを負かすための先行策が裏目に出て、5着に敗れる。 続いて12月27日の有馬記念(GI)に臨む。菊花賞を優勝し二冠を果たしたセイウンスカイ、エアグルーヴに次いで3番人気に支持されての出走だった。スタート後は、天皇賞(秋)のように先行策ではなく、後方待機策を取った。直線では、中団追走から抜け出した4歳馬グラスワンダーを外から追ったが、半馬身届かず2着となる。 この年のJRA賞では、全208票中178票を集めて最優秀父内国産馬を受賞している。その他、1票を集めて年度代表馬の5位タイ、17票を集めて最優秀5歳以上牡馬の3位となった。
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