大戦と軍務時代(1942-1952年)
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「サミュエル・モリソン」の記事における「大戦と軍務時代(1942-1952年)」の解説
1942年、モリソンは、友人で当時大統領だったフランクリン・ルーズベルトと会い、海軍部内の視点から描いた第二次世界大戦に関するアメリカ海軍戦史の執筆と、そのための自らの従軍を提案した。ルーズベルトとフランク・ノックス海軍長官は、この提案を受け入れることにした。1942年5月5日、モリソンは少佐としてアメリカ海軍予備員(en)に登録されると同時に招集された。モリソンの提案した戦史は、“en:History of United States Naval Operations in World War II”(『第二次世界大戦におけるアメリカ海軍作戦全史』)として実現し、戦後の1947年から1962年にかけて全15巻が公刊された。同書は、戦略および戦術面に加え科学技術や人事まで網羅した内容で、イギリスの軍事史家のジョン・キーガン(en)によると第二次世界大戦に関する最高の文献であると評される。第3巻の“The Rising Sun in the Pacific”(1948年、『太平洋に昇る太陽』)は、1949年のバンクロフト賞受賞作となった。 1945年12月15日、モリソンは海軍大佐に昇進した。1951年8月1日には軍務の実績を称えられて海軍少将に昇進のうえ、海軍予備員を名誉退役した。 モリソンは、海軍在役中の1946年に刊行した“History as a Literary Art: An Appeal to Young Historians”の中で、優れた作品は経験と調査の相乗効果から生まれるものだとして、次のように語っている。 アメリカの歴史家たちは事実を伝えようと熱望し、真摯に真実を語ろうとする一方で、これまでその仕事の文学性には無神経であった。彼らは、歴史叙述に宿る芸術性を忘れてしまっているのだ。(American historians, in their eagerness to present facts and their laudable concern to tell the truth, have neglected the literary aspects of their craft. They have forgotten that there is an art of writing history.)
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