大師信仰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 00:22 UTC 版)
宗祖・空海(弘法大師)への敬慕が篤く、10世紀には高野山で空海の入定信仰が起こり、弘法大師信仰(大師信仰)を説いている。 弘法大師信仰の高まりのなかで、稚児大師、修行大師、入定大師、鯖大師、秘鍵大師、日輪大師などで信仰の対象になった。 宗祖・空海は、讃岐国屏風浦(現・香川県善通寺市)の出身で、仏教者であるとともに思想家、著述家、また「三筆」の1人に数えられる能書家として、後の日本文化に多大な影響を与えた人物である。彼は延暦23年(804年)、遣唐使船に同乗して唐に渡り、長安・青龍寺の恵果から密教の奥義を授かった。また、唐で多くの仏典、仏具、仏画などを得、日本へ請来した。 弘仁7年(816年)には高野山(和歌山県伊都郡高野町)の地を得て、ここに金剛峯寺を開創、弘仁14年(823年)には、平安京の官寺であった東寺を嵯峨天皇より下賜され、これら両寺を真言密教の根本道場とした。 835年(承和2年)3月21日に、62歳で高野山で入定した。空海が入定してから86年後の延喜21年(921年)に、弘法大師の諡号が醍醐天皇より贈られた。
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