諸説・伝承
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 06:23 UTC 版)
香川県でうどんの話題によく挙がるのが、うどんは弘法大師が唐から伝えたという言い伝えである。「民間伝承に過ぎない」という説も確かに多くあるが、「うどん空海請来説」のなかに次のような一文がある。「うどんは、空海が唐から持ち帰った「唐菓子」が源流といわれています。「唐菓子」は、小麦粉にアンコを入れて煮たもので「混沌(こんとん)」といわれていました。それが「検飩(けんとん)」となり、煮て、熱いうちに食べるものだから「温飩(おんとん)」となり、それが転じて「饂飩(うんとん)」となり現在の「うどん」になったと言われています。」(山野明男「うどん伝来の一考察」より)。しかし、これも史実としてすべての学会で公認されているとはいえず、結局、お遍路さんなどにより大師信仰の強い香川では「何かわからないことがあるとお大師さまの仕業にして安心する」という大師信仰の所為にされている。今後の歴史研究、空海研究の実証的成果を待たねばならない。大師の説話はうどん屋の内装や広告に頻繁に取り上げられる。 1898年10月に善通寺市に駐屯していた陸軍第11師団の師団長に着任した乃木希典も、兵士の多くが休日に地元でうどんを食べていることに着目して栄養価や体力作りの面から部隊食にするよう提案・推奨し、除隊した兵士たちが日本各地でうどん店を開業したことが全国に広まったきっかけだとする説がある。 1963年に地方史研究家の十河信善と彫刻家の流政之がまんのう町のうどん店に行った際に、「うどんに明確な名前がないのは駄目だね。」という話になり、流政之が「讃岐うどん」と言う名前を提案したことによりこの名が広まったとする説がある。
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