大学合格73倍に水増し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 22:09 UTC 版)
「大阪学芸高等学校・附属中学校」の記事における「大学合格73倍に水増し」の解説
伝統の「成器」を捨て、女子を受け入れたが志願者増の決め手にならず、1学年11~13クラスのマンモス校が一転、2000年度に8クラスまで減り1学年300名を割った。 進学校ではなくスポーツ強豪校でもなく、宗教法人のバックボーンもなく大学の附属学校でもない「特長のない学校」のため、少子化の影響で入学者が減っていった。 このため理事会は「進学校化」を掲げ、当時22名だった「関関同立」(近畿圏の有名私立4大学)合格実績を「5年後50名、10年後100名にする」数値目標を決定した。 結果2001年度40名、2002年度50名、2003年度58名、2004年度60名だったのが、2005年度に3桁を突破の114名、2006年度144名と関関同立への合格者は急増。2006年10月、ベネッセ教育総合研究所の取材に対し、学校側も講習や早朝テスト、組織改革の成果として誇らしげに語っていたが、それら合格実績は水増し捏造に過ぎなかったことが翌2007年7月に発覚した。 大学合格実績水増し問題の実態は、「進学奨学金」を使用して特定の少数の生徒に多数の大学を受験させて、延べ人数で合格実績を公表する方法。 7月20日の産経新聞によると、平成18年(2006年)度の大学入試で、国公立大学志望の男子生徒1人に働きかけて、関関同立の計73学部・学科を受験させ、合格実績を水増ししていた。加えて、生徒に代わって、大学入試センター試験の結果だけで合否を決める大学に大量に出願し、140万円を超える受験料も負担。生徒自身にも5万円を渡していた。 系列の大阪学芸中等教育学校でも同様の不祥事が発覚。関関同立218人が合格としていたが「178人」分は実際には7人による実績で25倍の水増しであり、校長らが辞任し文部科学大臣の伊吹文明も不快感を表明する事態となった。 この大阪学芸の事件が、大阪桐蔭高等学校や大阪国際大和田高等学校など、全国の私立学校で続々と合格者の水増しが発覚するきっかけとなった。 なお事件発覚後、ベネッセ取材の当該ページは、大阪学芸の要請で水増し捏造部分を削除されている。
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