基地情報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 05:22 UTC 版)
1957年に建設された調査用の小屋1棟2部屋は現在でも使用されている。1960年に格納庫を設置。 建物は深緑色の塗装を施された全天候型設計。基地の塗装色はニュージーランドの自然地形をイメージする緑色が採用された。 基地内に風力発電所を設置し電力の完全自給自足を目指す。将来は近隣のマクマード基地への電力供給も計画されている。2010年1月に風力発電装置3基が設置され運用を開始した。 スコット基地には最大85名が滞在可能で夏季には調査研究を行う科学者や技術者が60-65名程度滞在するが、冬季には10-15名程度の滞在となる。 スコット基地所属の観測所が3箇所設置されたが(バンダ湖観測所(1968年 - 1995年)、ハレット岬観測所(1957年 - 1973年, NZ・US共同利用施設)、バード岬観測小屋(1966年 - ))、バード岬観測小屋以外の2箇所は既に閉鎖されている。バード岬観測小屋は環境保護の観点から調査員の入室制限が課せられ、夏季のみ開所する観測所である。 空路での物資・人員輸送はアンタークティカ ニュージーランドより要請を受けたニュージーランド空挺団第40飛行隊(ウェヌアパイ空軍基地所属)が担当する。第40飛行隊にはC-130H輸送機とボーイング757-200s航空機が所属しアメリカ合衆国南極観測プログラムへの支援活動も同時に行っている(アメリカ南極観測プログラムの拠点空港はクライストチャーチ国際空港)。夏季には平均6回の航空輸送が行われ、年間を通して20~60回の人員輸送が行われる。基地内での治療が困難な急病患者は空路でクライストチャーチ病院へ搬送される。船舶での輸送はニュージーランド海軍が担当しクライストチャーチのリトルトン港より出航する。 基地内に設置されている掲示板には南極点まで1353キロメートル、クライストチャーチまで3832キロメートル、ケープタウンまで7408キロメートル、ロンドンまで17039キロメートルと表示されている。 基地で観測された最高気温は (+)7.5℃(2002年1月)、最低気温は -57℃(1968年8月)、最大風速は196.5km/h(1972年4月)。
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