地理景観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 01:32 UTC 版)
大屯火山群を主とする火山による景観が陽明山国家公園の特色である。公園中には一般に開放される小油坑遊憩区、冷水坑地区、大屯遊憩区、二子坪遊憩区、擎天崗地区、陽明書屋、林語堂故居、龍鳳谷硫磺谷遊憩区および学術研究者にのみ開放される生態保護区として鹿角坑保護区、夢幻湖保護区がある。 小油坑遊憩区:海抜約805メートルにある中央部の窪みから一年中蒸気が噴出している。七星山の北西麓に位置し、七星山歩道の登山口となっている。 冷水坑地区:陽明山国家公園の他の温泉に比べて低温である40℃の湯が湧出する、冷水坑を中心とする地区。湧出水に硫黄分20~40%を含有する台湾唯一の沉澱硫磺礦床であり、池水は乳白色を呈する。付近の海抜約860メートルにある夢幻湖生態保護区内の湖には、台湾固有の水生蕨類である台灣水韭が群生し、一般の立ち入りが制限されている。 大屯遊憩区:大屯群峰、面天山、向天山、菜公坑山等を含む地区。海抜は約800メートルで、観光センターでは「藍染」産業を紹介している。大屯自然公園と称されることもある。 二子坪遊憩区:二子坪は火山活動により形成された凹地であり、大屯主峰と二子山の間に位置する。地形の関係でしばしば霧が発生することでが知られる。地区内の1,700メートルの歩道は自転車の乗り入れが禁止されている。 擎天崗地区:以前は大規模な牧場が設置され、日本統治時代は大嶺牧場と称されていた。現在はわずかに牛が放牧されている。附近には魚路古道、和石梯嶺登山歩道、落差20メートルの絹絲瀑布がある。 陽明書屋:1969年に建設された、陽明山国家公園の主要な建築物・人文史蹟である。敷地面積は15ヘクタール。元来は蔣介石の別邸であり、「中興賓館」とも称されたが、1975年に「陽明書屋」と改称。1997年には国家公園に寄付され、1998年から一般開放されている。 園内の海抜200~1000メートルの地域114.55平方メートルは、亜熱帯・温帯気候区に属し、まれに降雪が観測される。積雪した風景は屯山積雪と呼ばれ、淡水八景の一つに数えられている。
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