国本武春とは? わかりやすく解説

国本武春

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/01 05:44 UTC 版)

国本 くにもと 武春 たけはる
出生名 加藤 かとう たけし
生誕 (1960-11-01) 1960年11月1日
出身地 日本千葉県成田市
死没 (2015-12-24) 2015年12月24日(55歳没)
日本東京都江東区
学歴 日本工学院専門学校演劇科
ジャンル 浪曲
職業 浪曲師
担当楽器 三味線フラットマンドリン
活動期間 1981年 - 2015年
事務所 有限会社武春堂
公式サイト うなるカリスマ!国本武春
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国本 武春(くにもと たけはる、本名:加藤 武[1]〈かとう たけし〉、1960年11月1日 - 2015年12月24日)は、日本浪曲師である。父は天中軒龍月、母は国本晴美(共に浪曲師)。日本浪曲協会に所属し、生前は同協会副会長を務めた。

人物

千葉県香取郡下総町(現:成田市)出身。日本工学院専門学校演劇科卒業。

浪曲師曲師(三味線)が付くという従来型の浪曲にとどまらず、三味線弾き語り(伝統的な浪曲では異端である)にギターのフレーズを取り入れた独自の奏法を開発し、ロックR&Bブルーグラスなど様々な音楽ジャンルで活動する。浪曲師として多くのCDDVDを発表したほか、テレビドラマバラエティ番組アニメ番組での声優業など幅広い活動を見せた。

2010年12月、公演中に意識を失って入院する。リハビリを経て5カ月後に舞台に復帰したが、2015年12月に脳出血で病院に緊急搬送され、同月24日、脳出血による急性呼吸不全のため、東京都江東区の病院で死去した[2][3][4]。55歳没。戒名は「与願院弦歌武道居士」。

2016年2月3日には浅草ビューホテル・飛翔の間にて、全員参加・ファンも参列できる形式で「国本武春 お別れの会」が執り行われた。会の主催は日本浪曲協会木馬亭・武春堂[5]

生前に「うなりやベベン」名義で出演していたNHK Eテレにほんごであそぼ』については「ご本人とご遺族の意向を尊重して『にほんごであそぼ』では、うなりやベベンは生き続けます[6]」として、没後も武春の映像を使い続けることがアナウンスされた。

経歴

  • 1981年 - 東家幸楽に入門、国本武春を名乗り浪曲師となる。
  • 1986年 - 津軽三味線全国大会に出場し、ディープ・パープルの曲を演奏する[7]
  • 1995年12月 - 平成7年度文化庁芸術祭賞演芸部門新人賞、並びに第12回浅草芸能大賞新人賞を受賞。
  • 1999年
    • 4月 - NHKの演芸バラエティ番組『笑いがいちばん』の主題歌を担当。出演も兼ねる。
    • 6月 - 国立劇場主催「平成10年度花形演芸大賞」大賞受賞(「佐倉義民伝〜甚平の渡し」)
  • 2000年3月 - 平成11年度(第50回)芸術選奨新人賞(大衆芸能部門)受賞。
  • 2002年 - 山村浩二が手かげた古典落語の名作『頭山』のアニメ版で語り手を担当する。
  • 2002年6月 - 国立劇場主催「平成13年度花形演芸大賞」大賞受賞(「松山鏡」)。
  • 2003年9月12日 - 文化庁による第一回文化交流使として米国テネシー州イーストテネシー州立大学へ留学。1年間に渡り活動し、ブルーグラス・バンド「国本武春&ザ・ラストフロンティア(KUNIMOTO TAKEHARU & The Last Frontier)」を結成。
  • 2004年
    • 7月 - 「国本武春&ザ・ラストフロンティア」名義のアルバム『アパラチアン三味線』を米国でリリース。
    • 11月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で三味線“弾き語り”ライヴ・エンターテイメント「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.1」を公演。
  • 2005年
    • 5月 - 「国本武春・アパラチア三味線 2005」国内ツアーをスタート。
    • 6月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.2」を公演(「国本武春 with ザ・ラストフロンティア」名義)。
  • 2006年2月 - 東京・渋谷のパルコ劇場で「どかーん!武春劇場 in PARCO Vol.3」を公演。
  • 2007年7月 - 東京・福岡など全国5カ所で「どかーん!武春劇場 Vol.4 〜日本浪曲史と気さくな黒船〜」を公演(「国本武春 with ザ・ラストフロンティア」名義)。
  • 2009年 - 西久保瑞穂が手かげた歴史アニメドキュメンタリー『宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-』で浪曲を担当。
  • 2012年
    • 1月 - 初の著書『待ってました 名調子!』(アールズ出版)を出版。
    • 2月 - 第33回松尾芸能賞優秀賞受賞。
    • 4月1日〜8日 - 木馬亭で「国本武春まつり」を開催。
  • 2015年12月24日 - 東京都内の病院で死去[2][3]。55歳没。喪主は妻、桂子(けいこ)[8]

出演

テレビドラマ

バラエティ

テレビアニメ

劇場版アニメ

ラジオ

舞台

  • 劇団岸野組 「お涼・平六捕物絵巻」(1996年)
  • ABCミュージカル 「狸」(1996年)
  • ワハハ本舗 「お笑い!神風特攻隊」(1996年)
  • 劇団ラッパ屋 「阿呆浪士」(1998年)
  • 朝日新聞創刊120周年記念 「オッペケペー」(1998年)
  • 音楽劇 「ザ・忠臣蔵」(1999年)
  • 太平洋序曲(2000年)
  • サクラ大戦歌謡ショウ(2001年 - 2003年) - 東中軒雲国斉 役
  • 人形劇団プーク「ねぎぼうずのあさたろう」(2002年~) 浪曲

ゲーム

  • 鬼眼城(1999年) ※三味線で参加

CD

アルバム

  • 『福助』
  • 『グレートヒット』
  • 『フォーライフ』
  • 『国本づくし』
  • 『ザ・忠臣蔵 殿中、刃傷〜田村邸の別れ』
  • 『大忠臣蔵』
  • 『アジアの祈り』
  • 『国本』
  • 『武春』
  • 『ミラクル忠臣蔵』
  • 『巌流島うた絵巻』
  • 『国本武春 古典浪曲傑作撰』
  • 『NHKにほんごであそぼ「まってました!」〜うなりやベベン 名曲集〜』(2016年11月23日) ※うなりやベベン名義
※以下はThe Last Frontierとの共作。
  • 「アパラチアン三味線」
  • 「ETSU Bluegrass Celebration」
  • 「Sushi & Gravy」
  • 「Soy Sauce Blues」

シングル

  • 「無礼者 ’91」
  • 「浪曲惑星」
  • 「間違えないでおくんなさい」
    『ポンキッキーズ』(フジテレビ系)メロディ
  • 「たいたいづくし/元気を出して節」
    クマのプー太郎』(フジテレビ系)テーマ曲
  • 「ろうきょく さるかに」
    雑誌『よいこのポピー』2002年1月号付録

DVD

  • 『どかーん!武春劇場 tour 2007』
  • 『国本武春の三味線パラダイス 国本スタイル三味線入門』
  • 『浪曲三味線 沢村豊子の世界』

著書

その他

出典

  1. ^ 国本武春 芸術選奨”. 2012年3月3日閲覧。
  2. ^ a b 浪曲師の国本武春さん死去 「うなるカリスマ!」 朝日新聞 2015年12月24日閲覧
  3. ^ a b c 謹んでご冥福をお祈りいたします”. JA東京むさし. 東京むさし農業協同組合 (2015年12月25日). 2016年5月7日閲覧。
  4. ^ 「にほんごであそぼ」で子供に人気 浪曲師・国本武春さん死去」『スポニチ Sponichi Annex』2015年12月25日。2022年12月5日閲覧。
  5. ^ 東家一太郎 (2016年2月2日). “[浪曲プリンス ★ 東家一太郎 ~浪花節 AZmagazine~ 国本武春師匠お別れ会のご案内。明日二月三日十八時より浅草ビューホテル四階にて]”. jugem blog. 2019年2月23日閲覧。
  6. ^ 主な出演者・キャラクター - にほんごであそぼ - NHK
  7. ^ 文藝春秋 2014年7月号グラビア
  8. ^ 浪曲師、国本武春さん死去 55歳”. 産経ニュース (2015年12月24日). 2022年2月8日閲覧。
  9. ^ 桑本美鈴 (2002年9月27日). “人気コミック『アソボット 五九』がTVアニメ化”. ASCII.jp. 角川アスキー総合研究所. 2021年6月20日閲覧。
  10. ^ 東京むさし音頭振付(鏡バージョン) - YouTube

関連項目

外部リンク


国本武春

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ぐっさん家〜THE GOODSUN HOUSE〜」の記事における「国本武春」の解説

2005年10月1日放送分から担当神田復帰してからはほぼ隔週ペース交互にナレーション担当していた。

※この「国本武春」の解説は、「ぐっさん家〜THE GOODSUN HOUSE〜」の解説の一部です。
「国本武春」を含む「ぐっさん家〜THE GOODSUN HOUSE〜」の記事については、「ぐっさん家〜THE GOODSUN HOUSE〜」の概要を参照ください。

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