名鉄名古屋本線岐南駅構内ポイント破損事故
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「日本の鉄道事故 (2000年以降)」の記事における「名鉄名古屋本線岐南駅構内ポイント破損事故」の解説
2015年(平成27年)6月3日 7時32分頃(信号違反、線路障害、輸送障害) 名鉄名古屋本線岐南駅構内に1853編成による名鉄岐阜発須ヶ口行き2両編成普通列車が進入した際に、何らかの原因で車両電源が喪失し、300 mオーバーランして停車。その際、笠松寄りのポイントを破損して通過。当該列車は電源が復旧し終点まで運転を再開。また、破損したポイント上を後続の列車3本が通過(岐南駅は普通列車のみ停車)。その後、普通列車が発車しようとした際、出発信号機が停止信号のまま切り替わらなかったため、ポイント破損が判明した。 この影響で8時00分頃から11時02分頃まで、名鉄岐阜駅 - 新木曽川駅間の上下線で運転見合わせ。運転再開後も破損したポイントが切り替わらず、列車がホームのある待避線に入線できなくなったため、上り(4番)ホームを終日閉鎖した。 中部運輸局は、当該列車が電源喪失し、その後、再び電源喪失する可能性があったにも関わらず、原因を特定せずに運転を再開させたことに加え、ポイントの破損に気づかず後続列車が通常の速度で破損したポイント上を通過していたことから、脱線した可能性もあったとして調査員を派遣した。なお、電源喪失した原因は、「連結器(電気連結器)内に雨水が入り込みショートした」と報道された。電気連結器のカバーは通常は閉まっているが、カバーが開いた状態で走行し、電気連結器の内部の端子に塵が付着し、ショートしたため電源喪失した。当該形式車両の制動装置は電磁直通ブレーキであり、制御用の電源を失うと回生ブレーキと空気ブレーキのどちらの常用ブレーキも働かず、制動手段は非常ブレーキのみとなる。 1851編成・1852編成はこの事故により一時的に運用を外れた後、事故原因が判明後に再び営業運転に復帰したが、同編成はオーバーラン事故の当該車両だったこともあり、国土交通省中部運輸局から保全命令が発出され、犬山検査場新川検査支区で休車留置が続いていたが、営業運転に復帰することはなく2016年1月12日に廃車となった。
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