台所の生ゴミ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 08:35 UTC 版)
野菜 多量の生ゴミが加えられると、ミミズが処理しきれないため、廃棄物になる。ミミズが働きやすくするため、敷材のためにシュレッダーにかけた新聞のような炭素分の多い「茶色のもの」、台所の食べ残しなどの窒素分が多い「緑色のもの」の間のバランスを維持しなければならない。これは、しばしば「炭素窒素比(C/N比)」と呼ばれ、およそ2:1で炭素分を多めにすべきである。「茶色のもの」の層で台所の食べ残しを覆うと、においや昆虫問題を減少させることがある。殺虫剤がスプレーされた刈り芝などの植物を避けるべきである。小規模の容器では、バナナの皮に付着したポストハーベスト農薬がミミズを全滅させることがある。 肉 肉片に含まれる蛋白質と脂肪はミミズ堆肥化容器で処理できるが、腐食昆虫を引き付ける傾向があり、これが問題となることがある。ミミズは骨や合成繊維を処理することができない。 適切な湿度の維持に注意する必要がある。単独型のミミズ堆肥化容器では、余分な水分を蛇口から排出して、植物へ液肥として使用することができる。連続型の容器は、敷材に湿気が保持されにくいので、水分を加えることがある。柑橘類皮の芳香成分であるd-リモネンにより酸性に偏るため、一握りの石灰を加えて、酸性を中和する必要があるといわれる。pHレベルは、中性か弱アルカリ性にすべきである。コーヒーかすは、酸性が強いとして避けられることがあるが、分析結果はpH6.2の弱酸性を示す。 多量の油脂によりミミズの皮膚呼吸が妨げられる場合がある。ミミズはたまねぎ、にんにく、または塩蔵品などの多量の香辛料を含む食物を好まないと言われる。 堆肥の過程のなかで、ミミズと他の微生物が酸素を必要とするので、容器は通気を確保する必要がある。堆肥容器に空気穴をあけるか、または連続型容器を使用して、定期的に肥料化されたものを取り除くことによって、通気を確保することができる。十分な酸素が供給されない場合、嫌気性腐敗により強い悪臭を発生する。またこれに伴いアメリカミズアブやコウカアブが発生することがある。ただしこれらのミズアブ科も同じく生ゴミを主な餌とするため、益虫とみなしてあえて駆除せずに共存させたり、更にはニワトリなどの家畜・家禽や養殖魚の生き餌とするためにこちらの種を飼育する場合もある。
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