古代エジプト・メソポタミア・ギリシアとは? わかりやすく解説

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古代エジプト・メソポタミア・ギリシア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:43 UTC 版)

星座」の記事における「古代エジプト・メソポタミア・ギリシア」の解説

古代エジプト遺跡で、星の並びを人などに見立てた図が発見されている。この星座総称してデカン英語版)と呼ばれ一年360日として10日ごとの区画に割る指標として用いられていた。しかし、一部除いて同定されていないものが多く、現在も研究続けられている(エジプト天文学英語版))。これが記録に残る最古星座である。なお、現在の88星座直接結びついてはいない。星同士結んで星座作る風習がのちにメソポタミア文明伝わりバビロニア天文学英語版))、ここで現在の星座原型ができたと考えられる。ただし、エジプトとは独立して別個に星座作ったという可能性もある。 最初に決められ星座は、黄道十二星座である。物的な証拠残っていない。しかし、メソポタミア文明以前から住み着いていた羊飼いによって設定されたという説がある。ヒツジ、ヤギウシといった家畜がすべてこの黄道十二星座含まれているのが間接的な証拠とされるが、羊飼い設定した星座12個ではなかった可能性もある。ただし、欧米ではこの「羊飼い説」はその資料探すのも困難で、物的資料からも星座起源紀元前5世紀ごろとされて久しい日本でのみ羊飼い説が信じられている。しかし、最近関連図書ではようやく紀元前5世紀正しいとするものも出てきた。 これらの黄道星座メソポタミア文明取り入れられ西洋占星術基礎となったメソポタミアのムル・アピン(英語版粘土板紀元前6世紀写し大英博物館)には、黄道十二星座含め66星座リスト存在しメソポタミアの神に基づくエンリルの道アヌの道、エアの道に大別される。これらは古代エジプト通じて古代ギリシア伝わりギリシア人たちは自分たちの神話体系にこれを取り入れとともに自分たちでもさらに新しい星座設定したギリシア人設定した星座にはみな神話ついている古代ギリシアでの星座への言及でもっとも古いものは、紀元前9世紀ホメロスの二大叙事詩『イーリアス』『オデュッセイア』で、星座名としておおぐま座オリオン座うしかい座登場した紀元前4世紀天文学者エウドクソスは、現代につながる44星座決定したとされるが、その著書残っていない。かわりに紀元前3世紀小アジア生まれマケドニア詩人アラトスがこの44星座を詩にし、これが残っている。プレアデスヒュアデスの2星団星座にしているほかは、ほぼ現行のものが使われていた。 現代につながる49星座設定者紀元前2世紀天文学者ヒッパルコスで、アラトスのものに修正加え、現在にすべてつながる46星座決定したこの後トレミーの48星座かみのけ座合わせた49星座決定したという説もあるが、その著書残っていない。 紀元2世紀クラウディオス・プトレマイオストレミーの48星座決定した。彼はかみのけ座認めなかった。この48星座決定した者はヒッパルコスだという主張もあるが、著書の残るプトレマイオスの名をとり、今でもこれらの星座は「トレミーの48星座」と呼ばれ続けている。なお、トレミープトレマイオスの英語読みである。これは長く標準となり、16世紀まで変更加えられることはなかった。

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