現在の星座とは? わかりやすく解説

現在の星座(IAU方式)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:43 UTC 版)

星座」の記事における「現在の星座(IAU方式)」の解説

現在の88星座原型となったのは、アメリカ天文学者エドワード・ピッカリング1908年刊行したハーバード改訂光度カタログ (Harvard Revised Photometry Catalogue)』である。この星表では、北天フリードリヒ・ヴィルヘルム・アルゲランダーの『アルゲランダー星図 (Uranometria Nova)』(1843年)やそれを改訂したエドゥアルト・ハイスの『Atlas Coelestis Novus』(1872年)、南天ベンジャミン・グールドの『Uranometria Argentina』(1877 - 1879年)で使用され星座引用していた。20世紀初頭に標準参照されたこの星表使われ星座がほぼそのまま採用されることとなる。 1922年IAU第1回総会ローマで開催された際、全天星座88個とされ、同時にその名称が承認された。名称と合わせてデンマークアイナー・ヘルツシュプルングアメリカヘンリー・ノリス・ラッセル提案により、アルファベット3文字表記する略号定められた。またこのとき、ベルギーウジェーヌ・デルポルトとカスティールズは、北天星座に対して赤道座標経線緯線に平行な円弧境界線設けることを提案した。これは、グールド南天星座に対して境界線定めたのと同じ手法であったIAUは、1925年ケンブリッジ開催されIAU総会で「星座科学的表記」の分科会設立し、デルポルトに赤緯-12.5°以北天球上の境界線策定するよう要請した。デルポルトはグールド同じく1875.0分点基準とした境界線の案を1925年10月から1927年9月にかけて策定してIAU提出し、この案が1928年ライデン開催され第3回IAU総会承認された。IAUは、北天同じく南天星座境界線定めるように要請、これを受けたデルポルトはグールド定めた境界線のうち斜めに線が引かれたものを修正しなおかつ1つ恒星所属する星座変わらないように境界線改訂案を策定した。この案がIAU承認され1930年ケンブリッジ大学出版会から『Délimitation Scientifique des Constellations』と『Atlas Céleste』という2つ出版物として刊行されたことにより、現在の88星座境界線確定された。このようにして、各星座の名称と領域厳密に決められたことによって、あらゆる太陽系外天体は必ずどれか1つの星座属することとなった現在の88星座は、「トレミーの48星座」をベースに、近世考案され新たな星座加えることで成立したが、採用されなかった星座数多くある。たとえば、ジェローム・ラランド考案したしぶんぎ座」は、現在はうしかい座りゅう座一部とされている。これにちなんりゅう座ι星近辺輻射点とする流星群には正式にしぶんぎ座流星群 (Quadrantids)」の名がつけられている。

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