南部アルバニア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/20 03:04 UTC 版)
「アルバニアの民俗舞踊」の記事における「南部アルバニア」の解説
詳細は「アルバニアのアイソ・ポリフォニー(英語版)」を参照 南部のトスク人地域 アルバニア南部の音楽は、柔らかくて優しく、本質的にはポリフォニーであり、イピロスのポリフォニック・ソング(英語版)等の点でギリシア音楽(英語版)との類似点を持っています。南西部のヴロラには、おそらくこの地域内で最も珍しい「伝統的な発声法」を持っており、それは4つの別個のパート (taker、thrower、turner、drone) を組み合わせることで、複雑で情緒的なカタルシスをもたらすメロディーを作り出す。著者 Kim Burtonはそのメロディーについて、「ファルセットとビブラートで装飾され、時には野生の叫び声で中断される」と記している。このポリフォニー声楽は力に満ちており、それは、「何世紀にもわたる誇り、貧困、抑圧に根ざした巨大な感情の重さ」と「厳密に形式的でもはや儀式的となっているその音楽的構造の性質」によってもたらされる緊張関係に基づいている。 葬儀の際の嘆歌も有名で、合唱と1、2人の独唱で悲しみの声を重ねて歌う。著名な民俗的な愛の歌もあり、装飾音とメリスマと共に、演奏者が自由なリズムと調和のとれたハーモニーを用いる。 トスク人は、バイオリン、クラリネット、ラフタ(英語版)、ダフ(英語版)からなる楽団でも知られている。コルチャ出身の著名な移民の演奏家 Eli Fara(英語版) は、Remzi Lela や Laver Bariu(英語版) といった演奏家達を演出し、Përmet(英語版) の街を南部の音楽の中心地に育て上げた。Lela については、彼の子孫達が、ティラナの主要な音楽機関のほとんどにおいて、演奏を続けており、音楽王朝といえるものを築いている。 南部の器楽には、sedate kaba と呼ばれる、クラリネット或いはバイオリン主導で、アコーディオンやリュート(アルバニア語: llautës)の楽団がある。即興とメランコリックなスタイルをメロディにのせて演奏し、著者 Kim Burton 曰く「新鮮だが古代的」、「声であるかのような飾られた音の吹き出し、滑り、盛り上がり」で、「アルバニアの文化の特徴である制約と情熱の組み合わせ」を実証している、としている。 南部にはギリシャ人住民も居る。その音楽は、ギリシャのイピロスの音楽(英語版) と非常に似ている。
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