医療文献における存在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 07:09 UTC 版)
「マートル・コービン」の記事における「医療文献における存在」の解説
コービンの異形について、奇形学者らは19世紀の医療雑誌と百科事典の中で、当時の因襲にしたがって、いくつかの難解かつ複雑な用語で分類した。 彼女を"dipygus dibrachius tetrapus"という人もいれば、彼女の状態を"'posterior dichotomy,' subvariety schizorachis"と名づける人もいた。 ブルックス H. ウェルズ(Brooks H. Wells)という医師は、彼女を「融合による怪物的奇形のうち monocephalic, ileadelphic な段階に属する女性」("female, belonging to the monocephalic, ileadelphic class of monsters by fusion")と特徴づけた。 「彼女は身長は約5フィート(約1.52メートル)、肌は白く、眼は青く、巻毛で、たいへん知的である。 他人が、もし人と一緒にいる彼女を見たとしても、ヒップが異常に広く、そして身ごなしは内反足の人には普通なものと思うだけであろう。わたしは、ミセス B.を「4本脚の少女」として、幼い頃から知ってるが、私が内外双方の生殖器の完全な発達を理解したのは、彼女が妊娠して私自身の患者になってからである。-- Lewis Whaley, quoted in the British Medical Journal, 1889 コービンはビックネルとの結婚後、妊娠。彼女の状態はアラバマ、ブロンツヴィルの医者イス・ホエーリーによって発見されたが、彼はコービンが左側の痛み、発熱、頭痛および食欲減退を経験したのち、往診を頼まれた。 その上、ホエーリーは「嘔吐と無月経が2か月間続いていたこと」に注意し、『アトランタ・メディカル・アンド・サージカル・ジャーナル』のために症例を詳しく書いたが、これが1880年代後半を通じてコービンに対する関心の復活につながった。 コービンを診察したホエリーは、彼女の外性器の重複は、同様な体内的重複によって映されていることを発見し、コービンが妊娠しているのは、左の子宮においてであると断定した。ホエーリーによれば、妊娠していることを告げられるや、彼女は信じない様子で答え、「もしそれが右側だったなら先生の言うとおりだと信じたいですわ」と言った。この評言から、コービンの性交は右側を選んでいると断定し、その後の報告において注釈を加えられた。 コービンは妊娠によって、重篤になり、同僚らと相談し、ホエーリーは、最初の診察ののち8週間で堕胎を実行することを決定した(伝えられるところによれば、彼女はそのとき妊娠3ヶ月と4ヶ月であった)。 彼女は完全に回復し、手続きは彼女が将来、妊娠して出産予定日まで身籠っていることを妨げなかった。 アメリカや世界中の医療雑誌は、今や成熟しているコービンに新たな注目をむけたので、彼女のパーソナリティーに関する詳細は、女そのものの感覚をあらわにした。ある記事では「この淑女、ミセス B. ...かつてのマートル・コービンは魅力的な顔で、身体は健康で、家庭の義務の世話をすべてすることができ[る]」、一方でほかの場所では彼女は「大変知的である」と評された。
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