北海道志海苔中世遺構出土銭
主名称: | 北海道志海苔中世遺構出土銭 |
指定番号: | 551 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2003.05.29(平成15.05.29) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 374435枚 |
時代区分: | 南北朝 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、北海道函館市志海苔町に所在する志海苔中世遺構から出土した古銭一括である。この志海苔中世遺構は、昭和四十三年七月に行われた道路拡幅工事の際に発見されたもので、出土銭は地表から約五〇センチメートルの深さに埋納された三口の甕に納められていた。発見直後から実施された整理作業の結果、古銭の総数は三七万四四三五枚に上ることが判明した。 この大量の古銭は合計九三種あり、最も古いものは前漢【ぜんかん】の文帝【ぶんてい】五年(紀元前一七五年)に初鋳された四銖半両【よんしゅはんりょう】、最も新しいものは明【みん】初期の洪武元年(一三六八年)に初鋳された洪武通宝【こうぶつうほう】である。 また奈良時代から平安時代に鋳造された皇朝十二銭のうち八種一五枚が含まれるが、残りはすべて渡来銭で、中国の北宋銭が約九割を占める。なかでも同一銭種で一万枚を超えるものは皇宋【こうそう】通宝四万七〇三一枚、元豊【げんぽう】通宝四万三〇〇九枚をはじめ、北宋銭八種、唐銭一種の九種に上る。また私鋳銭も少なからず含まれている。しかし、中世後期に多量の流通が確認されている明銭は洪武通宝がわずかに一二枚しか含まれず、埋納されていた甕が一四世紀中葉から後半のものであることからも、この古銭は一四世紀後半に埋納されたことがわかる。 以上のことから本件は、中世前期の対外交渉を含む貨幣流通史を考えるうえできわめて貴重な一括資料であり、よって保存を図りたい。 |
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