北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章
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「響け! ユーフォニアム」の記事における「北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」の解説
2年生に進級した久美子は1年生の指導係として新入部員たちの演奏指導や悩みごと相談に奮闘する。ユーフォニアム奏者の1年生、久石奏(ひさいし かなで)は八方美人で品行方正だが、自分より演奏の劣る3年生の夏紀に対して辛辣な態度をとる。2人の関係改善を模索する久美子は、彼女のそれが単に周囲から正当に評価されたいという欲求からの言動だと悟る。コンクールのA編成メンバーを選考するオーディションの最中、不自然な演奏ミスをした奏に夏紀が激怒する。夏紀は奏のオーディションを中断するよう顧問の滝に詰め寄り、わざと先輩にメンバーの座を譲ろうとした彼女を叱責する。その後の再オーディションで、ユーフォニアムは奏・夏紀・久美子の3人全員がメンバー入りを果たし、久美子は課題曲のソロ奏者に指名される。 自由曲『リズと青い鳥』の第三楽章、みぞれのオーボエソロと希美のフルートが噛み合わない。みぞれは中学以来、親友である希美に見限られたくない一心で部活動を続け、練習に没頭してきた。3年生になった今年、希美が音大を受験すると聞き、みぞれは自分も同じ大学に行きたいと受験対策に勤しむが、実は希美にその気はなかった。久美子は2人の関係を案じて希美に真意を質すが、密かにみぞれの才能に嫉妬し複雑な感情を抱えていた彼女は話をはぐらかす。高校生離れした難度の譜面を正確に吹きこなすみぞれに対し、コーチ陣はより高度な演奏表現を要求する。『リズと青い鳥』は少女と小鳥の物語を題材にした楽曲で、2人がソロを務める第三楽章は主人公の少女が最愛の青い鳥を大空に羽ばたかせるため別離を決意する場面がモチーフになっている。みぞれはその少女の決断に共感できず、どうしても演奏に感情が込められない。木管楽器コーチの新山は、視点を変えて青い鳥の立場で考えてみるよう助言する。みぞれは、大切な相手に望まれたなら自分はどんな辛い選択でも受け入れると思い至る。豹変したみぞれの演奏を聞き、希美は泣き崩れ、その圧倒的な表現力に他の部員たちも追従できず合奏が破綻してしまったため、滝はみぞれのソロに合わせて各パートの演奏を修正する。みぞれは、かつて友人のいなかった自分を音楽に誘ってくれた希美に感謝を告げ、音楽の道に進むことを決心する。 その年の北宇治高校吹奏楽部は、2年連続の全国大会出場を逃してしまう。優子は早々に後輩たちの来年のコンクールへ向けた活動計画を発案し、3年生たちも後輩の指導役として最後まで悔いのない活動をするよう呼びかける。トランペットのパートリーダーでもある優子から演奏会でのソロを任された1年生の小日向夢(こひなた ゆめ)は、顎関節症の悪化でコンクール前に奏者を退いた3年生の加部友恵(かべ ともえ)にも助けられ、欠点だった精神面の課題を克服する。 やがて3年生は引退し、部は新体制へと移行する。優子と夏紀に呼び出され次期部長を指名された久美子は、部員たちを前に目標は"全国大会金賞"と宣言する。副部長には秀一、新役職・ドラムメジャーには麗奈が選出される。
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