創業者の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 05:13 UTC 版)
1926年、アルザス出身のアルザス人(ドイツ系フランス人)のシュルンベルジェ兄弟によって Société de Prospection Électrique が設立された。兄弟は地球物理学の手法を駆使して世界各国で検層事業を展開した。 家族はノルマンディーに避暑地をもつほど裕福であったし、兄弟は高等教育を享受した。兄(Conrad)は実績があり、1914年にセルビアに顧客を得て銅鉱床の探査を受注していた。第一次世界大戦が勃発して事業は中断したが、1919年に兄弟がパリで新たに起業した。1923年に石油会社から初めてルーマニアの探査を受注し、みごとな地図を作成した。1927年にペシェルボン(エルフ・アキテーヌを参照)から正式に受注し、リーズナブルにやりとげた。 1929年にアメリカへ進出した。ベネズエラへ送った調査隊が良い結果を報告したので、ロイヤル・ダッチ・シェルがルーマニア・スマトラ島・トリニダード島の仕事をくれた。シュルンベルジュはソ連にも調査隊を派遣していた。ソ連は世界恐慌をものともせずバクー油田の開発を進め、シュルンベルジュはここでも仕事にありついた。1932年、シェルの依頼をうけ、テキサスとカリフォルニア沿岸を調べ成功した。兄弟は1934年ヒューストンにシュルンベルジェ検層会社を設立した。この会社はメキシコ湾の地理的恩恵を存分に享受して、シュルンベルジェの稼ぎ頭となった。1936年に兄が他界して、弟(Marcel)がリーダーとなった。このときすでに、北米だけで毎月千件以上の依頼を受けるようになっていた。 1939年、兄の娘ドミニクの夫(De Ménil)が、シュルンベルジェの金融部門を統括することとなった。1940年にシュルンベルジェ本社はナチス・ドイツに占領されたフランスを逃れて、ヒューストンに移転した。この年、弟マルセルはライバルのハリバートンから1千万ドル提供の申出を受けた。1945年、フランス銀行の200家族が営む銀行業と合併してヌフリーズ・シュルンベルジェ・マレを設立した(1980年からABNアムロ銀行傘下)。
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