函数等式
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数学、特に解析的整数論における函数等式(かんすうとうしき、functional equation)は、数論的な L-函数が持っていることを期待される特徴的性質のひとつであり、(未だ多く推測的な内容を含むけれども)「函数等式斯くあるべし」という精巧な理論が存在する。
- ^ J. T. Tate (1950), “Fourier analysis in number fields and Hecke's zeta-functions”, in J. W. S. Cassels and A. Fröhlich, Algebraic Number Theory, Academic Press, 1967, pp. 305-347, ISBN 0-12-163251-2
函数等式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/22 17:01 UTC 版)
「アルティンのL-函数」の記事における「函数等式」の解説
アルティンのL-函数 L(ρ,s) は L(ρ*, 1 − s) との函数等式を満たす。ここで ρ* は ρ の複素共役表現(反傾表現)を表すとする。さらに詳しくは、L を Λ(ρ, s) へと置き換える。ここに Λ はL-函数にあるガンマ要素をかけた函数である.絶対値 1 のある複素数 W(ρ) をもつ有理型函数の等式 Λ(ρ, s) = W(ρ)Λ(ρ*, 1 − s) が成り立つ。W(ρ) がアルティンのルートナンバーである。これは 2つの性質に関して深く研究されている。第一の性質は、ラングランズとドリーニュにより確立されたラングランズ・ドリーニュの局所定数(英語版)(Langlands–Deligne local constant)への分解である。これは保型表現との関係を予想するために重要である。また、ρ と ρ* が同値表現(equivalent representation)である場合は、まさに函数等式が両辺で同じになる。代数的に言うと、このことは ρ が実表現(英語版)(real representation)もしくは四元数表現(英語版)(quaternionic representation)の場合である。従って、アルティンの根の数は +1 かまたは −1 である。符号がどうなるかという問題は、ガロア加群の理論に繋がっている(Perlis 2001)。
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函数等式
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「フルヴィッツのゼータ函数」の記事における「函数等式」の解説
函数等式は、複素平面内でゼータ函数の右辺と左辺の値を関連付ける。整数 1 ≤ m ≤ n {\displaystyle 1\leq m\leq n} に対し、 ζ ( 1 − s , m n ) = 2 Γ ( s ) ( 2 π n ) s ∑ k = 1 n [ cos ( π s 2 − 2 π k m n ) ζ ( s , k n ) ] {\displaystyle \zeta \left(1-s,{\frac {m}{n}}\right)={\frac {2\Gamma (s)}{(2\pi n)^{s}}}\sum _{k=1}^{n}\left[\cos \left({\frac {\pi s}{2}}-{\frac {2\pi km}{n}}\right)\;\zeta \left(s,{\frac {k}{n}}\right)\right]} が、s の全ての値に対して成立する。
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