保型表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/21 03:02 UTC 版)
その後に続く保型表現 (automorphic representation) の概念は、G としてアデール代数群としての代数群を採用することに技術的に大きな価値があることを証明した。アデールの使用は、合同部分群の族を一度に全部扱う方法であるという点で言えば、保型表現は上で導入した保型形式の概念に完全に含まれるというようなものではない。G のアデール形式の商に対する L2-空間の内で、保型表現は無限個の有限素点に対する p-進群の表現たちと無限素点に対する特定の展開環の表現たちとの無限テンソル積である。これがどれほど重要な転換かといえば、これによりヘッケ作用素がカシミール作用素と同じレベルにおかれるということになるのである(これは函数解析学の観点からは自然であるけれども、数論にとってはそれほど明らかではない)。この考え方は、ラングランズ哲学の定式化の基礎を成している。
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